Case Study 株式会社 大都
「優れた日本の技術を世界へ」
三代目の想いを支えるスタッフの間に
「一体感」を醸成
- 業種
- 卸小売業
- 利用規模
- 51人~100人
- よく使う機能
- カスタムアプリ
- 掲載日
- 2013.05.14
今回ご紹介するのは、大阪でDIY工具の通販サイト「DIYツールドットコム」(ディー・アイ・ワイ・ツール ドットコム)を運営しておられる株式会社 大都様です。およそ10年前まで、町の金物店やホームセンターへ工具を卸す昔ながらのスタイルで営業をしておられました。サイト開設により大きく躍進された大都様で、「サイボウズ Office」はどんな役割を果たしているのでしょうか。 大都様は1937年に創業され、今年で創業76周年を迎える老舗企業です。現在は電動工具や作業工具など、およそ40万点のアイテムを揃える通販サイト「DIYツールドットコム」を運営され、昨年6月には法人専用の「モノトス」も開設。社員数は24名(2013年3月現在)です。 現在「サイボウズ Office on cybozu.com」(プレミアムコース)をご利用いただいています。住宅街の中にあるオフィスの入り口では、社員の皆様や取引先の方々のメッセージを書き込んだ「リアルウォール」がお客様をお出迎え。白壁に記された皆さんの熱い思いに触れて感動しつつ、代表の山田岳人様にお話をうかがいました。
INDEX
事業内容
業界でも珍しいネット通販を支えた、
仕入れ先との信頼関係
――山田社長の名刺には、"アメリカンネーム・ジャック"という記載がありますね。これは何でしょう?
以前、台湾の企業を訪問した際にそこの社員の方々がつけておられたのを見て、グローバル化を目指して「うちでもやろうよ」ということになったんです。ちなみに、新入社員が最初に行う業務は自分のアメリカンネームを決めること。サイボウズのログインIDにもアメリカンネームを使っているんですよ。
――すごく楽しそうですね!では、御社の業務内容についてお話をお願いいたします。
現在はネット通販がメイン業務ですが、昔はメーカーさんから購入した工具を、町の金物店やホームセンターに卸す問屋でした。今期で創業から76年で、僕で三代目になります。
――山田社長が代表になられた経緯をおうかがいしていいでしょうか。
先代の社長は僕の義父です。僕自身は大学卒業後にリクルートに勤めまして、学生時代からつきあっていた彼女と結婚したのですが、彼女が一人っ子だったので、先代社長から「娘はやるから会社を継いでくれ」と言われたんです。
いずれは起業するつもりだったので、求められるならやりましょう、という感じで話を受けました。僕が入社した1997年当時は、主な取引先が金物店とホームセンターで300件ほどでした。入社して驚いたのは、仕事のやり方がすごくアナログだったこと。毎日トラックで金物店に商品を運んで、ホームセンターでは店ごとに違う値札を貼って、大変でしたね。
利用方法と導入効果
今は「サイボウズ Office」の中に
会社があるようなもの
――グループウェア導入をお考えになったきっかけは何だったのでしょうか。
ネット通販を始めてからここ数年で業務が非常に忙しくなって、処理する業務量が3~5倍に跳ね上がり、スタッフの数もどんどん増えてきました。導入以前は回覧板などの紙ベース+メーリングリストで情報共有していたのですが、そのうちにスタッフ間で「私は聞いた」「私は聞いていない」という問題が出て、業務に支障が起こり始めたんです。そういう状況を見て、やはりグループウェアは必要だと痛感したことがきっかけです。
だいたい紙ベースの回覧板って、必ず社内のどこかで止まってしまって、全員に回らないんですよ。誰かのデスクにポンと置かれたままになっていたりして(笑)。
――では、「サイボウズ Office」を選んでいただいた理由は?
知人の紹介ですね。アウトドア・スポーツ用品の通販サイトを運営しておられる会社がありまして、サイボウズさんのグループウェアでスケジュール調整や施設の管理、掲示板などを使いこなしておられるのを見せてもらいました。そこで「これはいい!」と思って使い始めました。 とにかく、全員で全員の情報を共有できる点が非常に魅力的でした。メーリングリストだと、いつのまにかぐちゃぐちゃになったりするじゃないですか。サイボウズさんのグループウェアを導入してからは、そういうことがなくなってとても助かっています。
――嬉しいお言葉を聞かせていただきました。現在は「サイボウズ Office」をどのように活用しておられますか?
もう一日中使っています。例えば朝礼の報告から日中の業務のやり取り、最後の日報まで全て「サイボウズ Office」です。口頭で情報をやり取りしないようルール化しているので、「サイボウズ Office」がなければ仕事自体が成り立たない。「サイボウズ Office」の中に会社があるようなもので、なくなったら何もわからなくなってしまいます。
それと、僕はかなり出張が多いのですが、「サイボウズ Office」があれば海外からでも社内の様子を確認できるので、話がちょっと違う方向に進んでいるなと思ったらすぐに軌道修正できます。そういうところが非常にいいですね。
また弊社は中国の四川省に支社を置いて、現地で9名の女性スタッフに切り抜きなどのデータ作成をやってもらっています。中国支社もサイボウズを活用していて、1アカウント渡しています。全員が日本語に堪能なので、一緒にサイボウズの中でやり取りしています。日報も全員が書いています。
――本当に様々にご活用いただいているのですね。ありがとうございます!
あと、「いいね」ボタンがついているでしょう。あれは使い勝手がよくて、みんな喜んでいます。うちではあのボタンをアンケートに使っているんですよ。Aがいいと思う人は親指マークを、Bがいいと思う人は「チェックいいね」マークを押して採決しています。ボタンにも、もっと種類があったらもっと面白いと思いますよ。
――実は4月に予定しているマイナーバージョンアップで掲示板ごとにそのボタンを使う/使わないの設定ができるようになり、設定する場合は「いいね」以外にも、任意で設定・記入ができるようになります。それと、カスタムアプリに投票ボタンの機能が付きます。投票、集計の他に結果をグラフ化して表示できるようになります。
ああ、それはいいですね。楽しみにしています。
カスタムアプリも非常に便利ですね。弊社はバイヤーチーム、CSチーム、webチーム、法人チームがあるのですが、チーム間のタスク管理をする時にカスタムアプリを活用しています。
例えばCSからバイヤーに「この商品の価格がおかしいから、調べてほしい」という問いを投げたりしています。経理チームも使っていて、バイヤーに「この商品の返品内容はどうなっていますか?」という確認に使っています。カスタムアプリを使うと未達成のタスクが一目でわかるので、非常に助かります。
以前は掲示板を使っていたのですが、どうしても情報が流れていってしまうんですよ。そのため、チーム間で「前に質問した内容の回答はいつくれるの?」とか「お願いしたのに全然やってくれない」という問題が起こりがちだったのですが、カスタムアプリの活用でそれも解決できました。
――とても嬉しいです。では次に、「サイボウズ Office」の導入でどのような効果があったかをお伺いしたいのですが。
そうですね、業務にかける時間が短縮された、紙ベースに比べてコスト削減につながった、情報の漏れがなくなったなどいくつもありますが、最も良かったのは情報が全員で共有できたこと。もっと言えば、情報共有をきっかけにしてスタッフの間に一体感、連帯感が生まれたことです。 ー例を挙げますと、スタッフの誰かが新しいチャレンジをして成果を出したとします。それを「サイボウズ Office」に上げて情報共有したら、他のスタッフから「よかったね」とか「すごかったね」というメッセージが来たり、「いいね」ボタンが押されたりするんです。社員全員で「ああ、あの人は頑張っているな」「こんな成果を出したんだな」と共有できるのは、例えば朝礼で成果を発表して終わり、というのとはまた違う効果を生み出すんですよね。
――それはいいですね!そういった情報やレスポンスを、皆さんはどこに書かれているのでしょう?
日報に書いたり、いろいろと立ち上がっている掲示板に書いたりしています。うちには「このサイトいいね」という掲示板があるので、誰かが面白いサイトを見つけて「皆に伝えたい!」と思ったら、そこにURLを貼っておくんです。そうやって皆で情報を共有します。
ささいなことのようですが、こういったことは何となく伝わらずに終わらせてしまいがち。興味深いサイトを見つけても、せいぜい隣の人に「このサイト、面白いと思わない?」と声をかける程度で終わってしまうと思いますが、「このサイトいいね」掲示板に書き込めば、全員がそれを見られる。有益な情報を会社全体に発信できるわけです。
そうやってコミュニティが生まれ、コミュニケーションが取れていくことによって、社内のチームワークが加速していっていると思います。
――より良いコミュニケーションのために、弊社の製品をご活用いただいているのは、とても嬉しいです。
結局、僕たちがやっているECも普通の小売りなんですよ。商品をメーカーさんから仕入れてユーザーに販売するスタイルは、ホームセンターなどと同じといえば同じ。じゃあどこで差別化するかといえば、人やアイデアだと思っています。 弊社では「仕事を楽しむ」を目的に、社内のコミュニケーションを円滑にする「コミュニケーション委員」、外国語やDIYを学ぶ「ラーニング委員」など、いろいろな委員会を作っています。そうやって会社運営を全員で行う意識づくりを重視しています。コミュニケーションという意味では、サイボウズさんの製品もその意識づくりに大きな役割を果たしてくれていると思います。
――では「サイボウズ Office」をはじめ、他のサービスについてご要望などはありますか?
チャット機能がついていたら、もっと便利だろうなと思いますね。
――リアルタイムコミュニケーションですね。最近ではまたそのようなご要望を頂くことがあります。以前は無料のツールを提供していたときもあるのですが...。改めてご要望として承らせていただきます。
クラウドをご利用のお客様の中には容量を気にされる方もいらっしゃるのですが、大都様ではいかがですか?
容量を減らすための情報の棚卸しは、担当者が定期的にやっています。個人で上げた情報はどうするか、どれくらい溜まったら削除するかという社内ルールを決めているので、その辺りはまだ気にしていないですね。
――実は、これも4月のマイナーバージョンアップの1つなのですが、カスタムアプリの中に上げられているファイルを一括でダウンロードできるようになります。zipにまとめてダウンロードできますので、削除したいデータはそれでまとめてローカルのハードディスクに保管していただくこともできます。
なるほど。しかしサイボウズさんはいろいろなお客さんにヒアリングされて、その声を拾い上げて反映させているんですね。さすがです。
――ありがとうございます。まだまだ充分にお応え出来てるとは思っておりませんが、これからも継続していきたいと思っています。
今後の展望
世界へ目を向け、優れたDIYツールを販売
――Facebook社など、先端の企業の現地オフィスの見学もされているとお伺いしました。今後はどのように業務を展開していかれるのですか?
実は今年の春、アメリカ法人を立ち上げる予定なんです。内需が落ちていっているので、海外での販売を目指すメーカーさんはこれからますます増えるでしょう。 僕は日本のものづくりの技術は本当に素晴らしいと思っているので、世界でも通用するはずだと確信しています。特に日本の刃物、なかでも包丁やハサミなどは非常に優れているので、それをDIY大国のアメリカに広めていきたい。
とはいえ、職人さんは作るプロであっても販売のプロではないと思うんです。だったら僕たちが代わりに売ろうじゃないかと。これがDIYツールを販売する僕たちの使命だと思っているんです。今年からはそういうチャレンジをしていく予定です。
ーー取材を通して、業務の効率化はもちろん、社内のコミュニケーションやチームワークの強化にもサイボウズ「サイボウズ Office」をご利用いただいていることが伝わってきました。 よりよいコミュニケーションやチームワーク作りは企業にとって必要不可欠ですが、「こうすればできる」という方法が見つけづらく、築き上げるにも時間がかかるもの。サイボウズ「サイボウズ Office」がそのお手伝いをできているなら、私たちにとっても非常に嬉しいことです。
これからも大都様の躍進を楽しみにしています!
この企業でよく使う
機能はこちら!