サイボウズ Office

サイボウズ Office

Case Study 川之江造機株式会社

忘れられた情報共有ツールからの乗り換え
一気通貫の体制づくりのために
サイボウズ Officeを選んだ理由

川之江造機株式会社

業種
製造業
利用規模
51人~100人
よく使う機能
カスタムアプリ・スケジュール・ワークフロー
掲載日
2023.06.06

川之江造機株式会社の本社が位置する愛媛県四国中央市は、全国屈指の製紙の町。そんな地元の製紙機械メーカーである同社は、非効率な予定共有からの脱却を第一の目的に、2018年にサイボウズ Officeを導入した。基本機能「スケジュール」や「ワークフロー」に加え、プレミアムコースで使える「カスタムアプリ」を活用し、予定やタスクの見える化、ペーパーレス化を実現している。今回はシステム開発室 係長の髙橋洋平氏と、中野聡一郎氏にサイボウズ Officeを選んだ理由や活用方法について伺った。

Point

  • 難しくて使われていなかった他社グループウェアからの乗り換え
    「使いやすさ・親しみやすさ」が評価された

  • 情報共有で予定調整の手間半減
    チーム内の助け合いやノウハウ共有が自然と生まれた

  • サイボウズ Officeを使ううちに、
    仕事が効率的に進むようになった

導入背景

一気通貫の体制強化には、情報共有ツールが必要だった

――川之江造機株式会社について教えてください。

(髙橋氏)
川之江造機株式会社は1944年創業の製紙関連機械を主軸とした総合機械として、設計・製造・据付・アフターサービスまで一気通貫で行っています。
特に家庭紙抄紙機の分野では国内トップシェアを誇っており、日本で生産されているティッシュペーパー・トイレットペーパーの80%が当社製の抄紙機によって製造されています。抄紙機は24 時間 365 日稼働し、寿命も約30年と長い。そのため、メンテナンス業務のためにお取引先である日本の製紙メーカーの工場へ出張することも多いです。また、国内だけでなく海外の機械メーカーとの技術提携も行っています。

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――サイボウズ Office導入前の課題について教えてください。

(髙橋氏)
一気通貫のものづくりを大切にしている当社では、営業と設計など、部門を超えた綿密な連携が常に求められます。しかし、以前は打ち合わせの日程調整でさえも苦労していました。
当時は、毎週金曜日に翌週の予定をエクセルにまとめて、月曜日に共有するという形で予定を共有していました。でも、1週間の予定に全く変更がないことの方が珍しいじゃないですか(笑)なので、他部門のメンバーと打ち合わせしたくても急な出張でいない、なんてことがよくありましたし、帰社するタイミングでは遅すぎる事も多かったです。特に営業部長や設計部長など複数の上長と予定を調整するのは大変でした。
他にも、書類での申請文化も課題に感じていました。上長の出張中は決裁が進みませんし、上長は帰社後、書類の山を前にハンコを押す作業が待っています。申請者も決裁者もストレスがかかる状態だったので、このやり方は変えたいと思っていましたね。

――サイボウズ Office導入に至った経緯を教えてください。

(髙橋氏)
実は、サイボウズ Officeの前に別のグループウェアを導入していました。しかし、「とっつきにくい」「どう使えばいいかわからない」などの理由で使われておらず、社員もその存在を忘れていたほどでした。しかし、業務を進める上で情報共有はどうしても必要だったので、同グループウェアのサーバー維持コストの問題が浮上したのをきっかけに、新しいグループウェアの導入を検討することにしました。

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システム開発室 係長 髙橋氏

サイボウズ Officeを会社に提案することにした決め手は「使いやすそうな見た目」です。型に沿えば使えるので、使い方を細かく説明しなくても、社員みんなに使ってもらえる様子が想像できました。また、サイボウズといえば愛媛(※創業の地が愛媛県)でもあるので、そのネームバリューも稟議に活かせそうでした。こうして、使いやすさ・親しみやすさが会社にも評価されて導入が決まりましたね。

――中野様は東京のCybozu Days 2022に参加いただきましたが、IT系の展示会にはよく参加されるのですか?

(中野氏)
はい。年に一度くらいの頻度で東京や大阪の大きな展示会に参加して情報収集を行い、社内に共有しています。展示会に行けばどんなシステムや技術が出てきているのかといった流行を掴めます。普段お付き合いのあるITベンダーさんから新しい提案をいただいた時に、内容を理解して、さらに実りあるコミュニケーションに繋げていけることも参加目的の一つですね。

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システム開発室 中野氏

利用方法1

スケジュールの「予定メニュー」で他部門の動きまで見える化

――サイボウズ Officeの利用範囲を教えてください。

(髙橋氏)
従業員数235名のうち、約100名で利用しています。部門を超えたやりとりが必要な営業や設計部門の社員に加えて、役職者が使っています。

――「スケジュール」の利用方法について教えてください。

(髙橋氏)
スケジュールの「予定メニュー」を活用し、メンバーの予定やプロジェクト進捗の見える化に役立てています。 会議や作業などの予定がひと目でわかるのはもちろん、部門特有の「検図・作図・入荷・出荷・試運転」など、当社オリジナルの予定メニューもあります。これにより、例えば営業メンバーは、設計や製造部門の予定を見て、自分が受注した案件の進捗を把握できるようになりました。この予定メニューは各部門からの要望に合わせて増やしており、どんどん便利になっています。

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――「施設予約」はどのように使われていますか?

(髙橋氏)
会議室・社用車・ビデオカメラなど、社内の施設や備品を管理しています。他にも、設計部門が使用する解析機械、またテクニカルセンターの開発用機械なども、現場からの要望で予約できるようにしました。使用予定はもちろんですが、来客があってその時間は機械を使えない、といったことも共有できるようになりました。
以前は、こうした施設の予約は総務部門が担当していました。会議室や設備を予約したい社員はまず総務に電話。すると総務は紙の予約台帳を見て空き具合を確認する、といった流れで、今思うと非常に手間と時間がかかっていました。今では自分で施設の空き状況を確認して予約できるので、総務部門の負担がなくなりました。

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利用方法2

社員からの声で、申請フォーム説明欄に決裁フローを記載

――「ワークフロー」の利用方法について教えてください。

(髙橋氏)
今まで使ってきた紙の申請書を少しずつ置き換えていて、出張計画書・マイカー利用・特殊作業実施報告書など、さまざまな用途で使っています。

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「出張工事・特殊作業実施報告書」の申請フォーム

ワークフローを社内で使ってもらう中で、「決裁フローがわからなくなる」という声が上がりました。これを受けて、決裁フローをまとめたPDFを「ファイル管理」に保管し、そのURLを申請フォームの説明欄に記載しました。あちこち見に行かなくても、必要な情報にアクセスできるようにすれば迷わない。社員みんなが使いやすいワークフロー作りを心がけています。

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また、出張の仮払いや手当など、経理のメンバーがCSVデータを書き出して計算しているものもあります。担当者が書き出した後に作業しやすいよう、申請フォームの形式を一緒に話し合って調整するなどの工夫もしました。
決裁までのスピードを上げるため、役職者には会社用のスマートフォンにサイボウズ Officeのモバイル版アプリをダウンロードして貸与し、アプリでの決裁をお願いしています。外出先からパソコンを開かなくても申請を確認できるため、決裁までの時間が短くなりました。紙も減りましたし、今後もワークフローでの申請を拡大させていきたいと思っています。

利用方法3

カスタムアプリでタスクやナレッジを共有

――「カスタムアプリ」の中でもよく使われているアプリについて教えてください。

(中野氏)
システム開発室で毎日使うのは、「システム開発室共有タスク管理アプリ」。タスクの見える化や進捗共有に使っています。タスクごとに状況や担当者・タスク内容などを登録していくシンプルな使い方で運用しています。

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ただ、こうしてタスクを共有しているとはいえ、特に長期間に及ぶものは細かい進捗や作業内容が見えづらいです。そうならないように役立てているのがコメント欄ですね。
作業の詳細を書いたり、悩んでいることがあればそれを書き込んだりしています。その結果、同僚が困っていたら知見のある人がアドバイスするなど、自然と助け合いやノウハウ共有が起きるようになりました。今ではコメント欄がコミュニケーションの場となっています。
さらに、こうした細かい作業メモややりとりが残っているので、進め方に困ったときは過去の似たようなタスクを探すと参考にできる、というプラスの効果もあります。

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システム開発室共有タスク管理アプリのコメント欄

また、先ほど紹介したスケジュールに「作業」の予定を入れているのですが、予定の詳細画面にはその時間に進めるタスクのレコードへのURLを記載しています。これにより、メンバーがその時間にどのタスクを進める予定なのか、わかるようになりました。

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他にも我々システム開発室では、パソコンや社内システムなどのトラブル対応を管理する「バグ対応表アプリ」や、社内のサーバー情報や業務手順などの共有を目的とした「ナレッジ共有アプリ」もよく使っています。

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バグ対応表アプリ
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ナレッジ共有アプリ

他にもたくさんアプリがあるので、どれが何のアプリか混乱しないように「KZK(川之江造機)アプリ一覧」というアプリも作りました。 よく使うアプリをトップページに表示させるという手もありますが、多すぎると結局わからなくなります。そこで、社内で利用中のアプリをまとめたこの画面を見れば、目当てのアプリにスムーズに辿り着けるようにしました。

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KZKアプリ

浸透の工夫

少しずつ利用機能を増やして、みんなが使えるように

――サイボウズ Officeを社内に浸透させるために工夫されたことがあれば教えてください。

(髙橋氏)
もともと入れていたグループウェアが使えずに放置されていたので、サイボウズ Officeの導入は慎重に行いました。全ての機能をいきなり使い始めても、きっと利用してもらえない。そこで、使う機能のアイコンだけを表示させてスタートを切り、少しずつ利用機能を増やしていったら、みんなが使えるようになりました。浸透にはスモールスタートが効果的でしたね。

導入効果

サイボウズ Officeで上手な仕事の進め方が定着

――サイボウズ Officeの導入効果を教えてください。

(髙橋氏)
1番の効果は、予定調整にかかる時間が半分以下になったことです。 調整のために上司のところに出向いたり、連絡が取れなくて時間がかかったりということがなくなったので随分ラクになりました。
また、以前は会議の予定が入ったら各自が自分の手帳に書き込む必要がありましたが、サイボウズ Officeは参加メンバーを選んで予定を登録すれば参加者全員の予定に反映されます。なので、会議の日程が決まったら「サイボウズ Officeに入れといて」という会話が聞かれるようになりましたね。手帳を使わなくなった人もいます。

そして、サイボウズ Officeを利用することで新しく生まれた考えもあります。今日紹介した「施設予約」がまさにそうです。今まで総務に電話するのが当たり前だったのが、サイボウズ Officeの型に沿って仕事を進めることで、「自分で空いている会議室を探して予約する」という考えが自然と生まれた。このように、上手な仕事の進め方が自然と定着したんです。これは大きな変化でした。

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(中野氏)
サイボウズ Officeはタスクやスケジュール管理などで毎日利用しています。日々の仕事をはじめる第一歩になっているツールであり、私にとってこれが無いと仕事ができないほど大きな存在です。

――最後に、今後の展望をお聞かせください。

まずはサイボウズ Officeの利用者数を増やして、さらなる業務のスピードアップ・ペーパーレス化を図りたいですね。そして、サイボウズ Officeの導入で定着した効率的な仕事文化をより強固なものにしていきたい。ゆくゆくは生産管理などにkintoneの導入を検討したいと思っています。

――ありがとうございました。今後もサイボウズをよろしくお願いします。

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