Case Study 株式会社ワーク・イノベーション
働き方改革を提案する企業のスケジュール活用術。予定共有とタスク管理を統合し業務効率化を実現
- 業種
- 士業
- 利用規模
- 6人~50人
- よく使う機能
- スケジュール・プロジェクト
- 掲載日
- 2017.06.30
株式会社ワーク・イノベーションは、「働けない理由ではなく働ける方法を創り出す」というコンセプトのもと、多様な働き方に対応した就業規則や賃金規定の作成、人事制度の策定を行う社会保険労務士事務所。一般的な社労士業務に加え、策定した制度の定着に必要な職場風土の醸成のための研修プログラムなども提案・実施している。また事務所近隣にて保育園「フェアリーランド」を運営し、企業主導型保育事業のサポートも行っている。代表の菊地加奈子氏は、女性活躍推進コンサルタント・特定社会保険労務士であり、働き方改革に関する講演に年間120回以上登壇している。私生活では5児の母。同社に所属しており、同じく社会保険労務士である糠谷栄子氏も、顧客目線で制度の提案を行い、また事務所の実務体制を整えるなど、菊地氏と二人三脚で活躍している。
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無料サービスでのコミュニケーションに限界。多様な働き方の実現にはスタッフごとの業務の可視化が不可欠
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スケジュールでは約35種類の予定メニューを駆使して予定の共有とタスク管理を統合
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顧問先企業様との中長期的な取り組みのためにプロジェクトで顧客管理。取り組みの記録として一元管理
INDEX
導入背景
無料サービスでのコミュニケーションに限界
――「サイボウズ Office」を導入される前、情報共有はどうされていましたか?
【菊地氏】当初、スケジュールはGoogleカレンダーを利用していました。でも入力漏れなどのミスがあったり、会議室予約が重なってしまうこともしばしば。また、仕事用とプライベート用のGoogleアカウントの使い分けをどうするのかといった声もありました。

――タスクの管理についてはいかがでしょう?
【糠谷氏】社労士業務の状況はExcelに入力し、それをDropboxで共有していたのですが、誰がどのタイミングで何を更新したのか、または更新していないのかを把握できませんでした。そのためタスクの抜けや漏れが発生し、確認・やり直しの手間がかかっていました。
――マネージメントの観点から、何か課題はありましたか?
【菊地氏】当事務所では多様な働き方を推奨しているので、スタッフの出勤日時がそれぞれ異なり、社労士メンバーは講演や顧問先訪問などで外出していることが多いです。全員が顔を合わせることが少ないので、業務状況の把握・労務管理といった面からもスタッフ個々人がやっていることを可視化したいと考えていました。
【糠谷氏】これらの課題を解決するため、グループウェアの導入を検討しはじめました。
――「サイボウズ Office」を導入された経緯をお聞かせください。
【菊地氏】グループウェアの中で、周囲で評判のよかった「サイボウズ Office」を試し始めました。利用範囲は社労士事務所スタッフと併設の保育園「フェアリーランド」の保育士スタッフです。特に保育士スタッフから「サイボウズ Office」のスケジュール機能が見やすいと好評だったので、導入を決めました。

利用方法1
スケジュールの予定メニューを駆使して
予定共有とタスク管理を統合
――「サイボウズ Office」ではどの機能を使われていますか?
【糠谷氏】メインで使っているのはスケジュールです。保育園の方では、見学会の申込みのお電話をいただくと、スケジュールに入力しています。社労士事務所では、出社日や外出予定などの共有はもちろんなのですが、タスク管理や日報としても活用しています。
――具体的にはどのようにスケジュール機能を運用されているのですか?
【糠谷氏】外出・出勤といったスケジュールの他、タスクも入力しています。タスクの内容と進行状況を見分けられるように、予定メニューを約35種類ほど登録しています。比較的短時間で完了する手続き業務はブルー、時間のかかる就業規則の作成や助成金の申請はピンクなど、タスクの重さによって色分けしています

【糠谷氏】まず、顧問企業から案件の連絡を受けると、担当者のスケジュールにタスクを入力します。朝礼でスケジュールに入力されたその日のタスクを確認し、業務に入っていきます。

【菊地氏】予定していた業務が完了すると、予定メニューを「済」に変更します。終わらなかった業務はタイトルの後に「未」と記入しておくと、翌日出勤する同じチームのスタッフが引き継ぐことができます。また予定外の急な依頼が発生した場合は「差し込み」という予定メニューで内容を入力します。これによって、予定していたタスクが終わらない理由も明確にすることができるようになりました。
――導入される前と比較していかがですか?
【菊地氏】以前は、業務時間中に日報を書き終わらずに提出が遅れたり、夜間に日報を提出するスタッフもいました。でも今はスケジュールの予定メニューを変更するだけなので、日報を書く時間を大幅に削減することができました。
またスタッフ間の連携がスムーズになり、タスク管理上のミスや漏れが減ったので、顧客対応力の向上が図れていると思います。管理する側の私たちにとっても、スタッフ一人ひとりの日報を確認するのではなく、スケジュール画面を見るだけで業務量や状況が把握できるようになりました。スタッフ間で業務量のバランスに差がある場合にも気がつきやすくなり、事務所全体の生産性向上につながっていると思います。
利用方法2
プロジェクトで顧客管理
――スケジュール以外の機能についてはいかがですか?
【菊地氏】プロジェクト機能を使って顧客管理をしています。顧客ごとにプロジェクトを設定し、業務別にテーマを設定します。打合せ時のメモや資料などを掲示に登録しています。

顧問先企業様に対しては、制度の提案をするだけでなく、それを定着させるためにも、中長期的な取り組みが必要と考えています。打合せ内容のメモや、お預かりした資料、提案事項や依頼された手続きなど、一つひとつの顧問先企業様との取り組みを記録できるので、とても助かっています。
今後の展望
働き方改革の定着サポートと、
企業主導型保育事業の拡大を
――ワーク・イノベーション様の今後の展望についてお聞かせください。
【菊地氏】ご存知の通り、働き方改革が大変注目されています。例えば「テレワーク」一つとっても、そのメリットを謳われることが多いです。ただ、制度や管理方法を整備せずに始めると、経営者と社員、また社員同士の間でも齟齬が生まれてしまったり、気がつかないうちに深夜残業を繰り返していたといった事態を招くリスクもあります。私達は、企業様に新しい働き方を導入するメリットだけでなく、伴うリスクについてもご説明するようにしています。その会社や社員の方の仕事の内容や進め方をしっかりヒアリングした上で、それぞれの会社にとって最適な制度づくりとそれを定着させるための風土の醸成をサポートしていきます。
そういった取り組みを強化するため、「サイボウズ Office」に加えて「kintone」を導入し、顧問企業様とのやりとりや、情報の共有・管理を行う仕組みづくりに着手しています。
その他、企業主導型保育事業についても引き続き取り組んでいきます。私達自身、事業所内保育園があり、仕事の状況に理解があることにとても助けられています。また保育士さんにとっても、待遇の改善などのメリットがあります。徐々に導入される企業様やご相談くださる企業様が増えていますが、その流れを加速していきたいですね。

――益々のご活躍をお祈りしています。この度はありがとうございました。
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