サイボウズ Office

サイボウズ Office

Case Study 株式会社 進々堂

紙ベースの情報管理から脱却
業務効率化と仕事の見える化を実現した
サイボウズ Office活用法

株式会社 進々堂

業種
卸小売業・製造業
利用規模
51人~100人
よく使う機能
カスタムアプリ・スケジュール・ワークフロー
掲載日
2023.03.07

京都を代表する製パンメーカーの株式会社進々堂は、紙の稟議書をはじめとするアナログな業務フローを改善すべく2021年にサイボウズ Officeを導入した。サイボウズ Officeの基本機能「スケジュール」や「ワークフロー」に加え、プレミアムコースで使える「カスタムアプリ」をフル活用し、ペーパーレス化、業務効率化、仕事の見える化を実現している。
今回は専務執行役員で管理部 部長の矢島昌樹氏と、副部長の高橋弘和氏にサイボウズ Office導入の経緯とその活用方法、効果をうかがった。

Point

  • 「ワークフロー」で申請業務のペーパーレス化を実現、決裁スピードもアップ

  • 「カスタムアプリ」のリレーション機能を活用した営業管理体制を構築

  • デジタル化によって業務のスピード感が変わり、社内の仕事が見える化できた

導入背景

見えない予定、紙とハンコの稟議…
アナログな情報管理から脱却したい

――株式会社 進々堂様について教えてください。

(管理部 副部長 高橋氏)
株式会社進々堂は1913年創業の、京都を代表する製パンメーカーです。直営販売店12店舗と併設レストラン、ECショップの運営、ホテルやレストランへのパンの卸売りなどを行っています。

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進々堂 三条河原町店

――矢島様はサイボウズ Officeの導入を担当されたそうですが、導入背景を教えてください。

(管理部 部長 矢島氏)
私は進々堂に転職して入社したのですが、管理部のリーダーとして着任した際に、会社の情報管理体制がとてもアナログだったことに驚きました。課題感があったのは、大きく2つの点です。
1つ目は、部下のスケジュールを全く把握できていなかったことです。社員のスケジュールが把握できず、何をしているのかチェックもできない状態でした。部長として、せめて部下が何をしているのかは把握しておきたいと思いました。
2つ目は、アナログな申請フローです。紙の稟議書を回覧し、ハンコを押して決裁する流れでした。回ってきた稟議書の起案日が10日前ということは日常で、「何日前の稟議が回ってきているんだ…」とため息がでました。

前職でサイボウズの製品を使っており、とても便利な印象があったので、これらの問題を解決するためにサイボウズ Officeの導入を決めました。決め手は「スケジュール」と「ワークフロー」が使えること。導入後すぐに、「スケジュール」で社員の予定を見えるようにして、「ワークフロー」に稟議・申請関係の書類を集約しはじめました。

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管理部 部長 矢島昌樹氏

――高橋様は、現在サイボウズ Officeの運用を担当されています。その経緯と現在の職務内容について教えてください。

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管理部 副部長 高橋弘和氏

(管理部 副部長 高橋氏)
私が進々堂に入社したのは2022年3月でした。前の職場で、私もサイボウズ Officeをはじめ、kintone、Garoonといったサイボウズの製品には馴染みがありました。
入社したときには、既にサイボウズ Officeの「スケジュール」と「ワークフロー」の活用は進んでいました。なので、さらなる業務効率化を目指して入社直後から「カスタムアプリ」の活用に取り組みました。これまでに、紙やエクセルで行われていた色々な業務を「カスタムアプリ」に置き換えましたね。

利用方法1

稟議を「ワークフロー」に置き換え、
ペーパーレス化と素早い決裁を実現

――サイボウズ Officeの利用状況について教えてください。

(管理部 副部長 高橋氏)
正社員を中心に、約50名ほどで利用しています。管理部・営業部の社員、直営店部のマネージャーや店長、製造部の役職者や資材担当者がアカウントを持っています。

――「スケジュール」の利用方法について教えてください。

(管理部 副部長 高橋氏)
スケジュールでは「予定メニュー」を活用し、メンバーの動きを視覚的に把握できるようにしています。会議予定・来客予定・外出予定などの登録だけでなく、タスクをスケジュールで管理する人もいますね。
また、休日の予定共有にも役立っています。うちの休日は工場稼働状況に左右されるので、土日とは限らず、社員によってバラバラです。スケジュールに「公休」として登録することで、誰がいつ休むのかわかりやすくなりました。

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営業部ではマネジメントにもスケジュールが活用されています。以前は取引先への訪問予定をホワイトボードで管理しており、消せば訪問履歴がどこにも残りませんでした。スケジュールを利用することで、いつどこに営業に行ったのか履歴を残せるようになり、各メンバーが目標の訪問数を達成できているのかをマネージャーが把握できるようになりました。

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ある営業部メンバーのスケジュール

――「ワークフロー」の活用方法について教えてください。

(管理部 副部長 高橋氏)
以前は紙で行っていた稟議申請・押印申請・人事系の申請・経理系の申請・工場見学申請など、あらゆる申請業務がワークフローに集約されています。

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サイボウズ Office導入前の稟議書
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ワークフローの申請フォーム一覧(一部抜粋)

中でも利用頻度が高いのは「稟議書」です。紙で申請を行っていた頃は途中で申請書がどこかに行ってしまうトラブルもありましたが、今はそのようなことはなく、書類のファイリングも不要になりました。以前は決裁に1週間〜10日ほどかかっていましたが、スピードも格段に上がりましたね。

「稟議書」の申請フォームに、どのくらいの費用がいつ発生するのか、わかりやすく記載しておき、申請経路に経理担当のメンバーを入れることで、決裁後の費用処理もスムーズに進むようになりました。

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稟議書 申請の内容入力画面
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稟議書 申請経路の設定画面

利用方法2

「カスタムアプリ」のリレーション機能・自動計算でらくらく営業管理

――数多くの「カスタムアプリ」を利用されていますね。なかでも、活用の効果を感じられているアプリについてぜひ教えてください。

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同社で利用されているカスタムアプリ一覧

(管理部 副部長 高橋氏)
営業活動における取引先や卸売価格などの情報管理を、複数のカスタムアプリをリレーション機能で連携することで効率化しました。

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営業管理の核となるのが、「得意先台帳」です。パンを卸している取引先の情報を管理するアプリなのですが、店名や連絡先といった基本情報だけではなく、卸している商品とその卸売価格などもすべてこのアプリで管理しています。

商品情報、社店コードや支払い条件など、1つの取引先のデータに入力する情報がとても多いのですが、「商品マスタ」「社店マスタ」「ルートマスタ」といったマスタアプリとリレーション機能で連携させ、ルックアップで情報を取得することで入力の手間を大幅に削減できました。

■カスタムアプリ リレーション・ルックアップとは
リレーションとルックアップは、2つのカスタムアプリを関連付け、アプリに入力するデータを関連付けたアプリから取得する機能です。
例えば、「得意先台帳」と「社店マスタ」を関連付けた場合、「得意先台帳」で社店名を入力すると、「社店マスタ」から入力した社店名に紐づいた社店コード等の情報を取得できます。

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そして、この「得意先台帳」と「商談進捗管理」を連携させることで、取引先ごとに商談内容を蓄積し、履歴を追えるようにしています。

新規の取引先を獲得したり、取引内容に変更があったりしたときは、承認を取った上で基幹システムへの情報登録が必要になります。取引内容の承認はワークフローで申請するのですが、「得意先台帳」の情報をエクセルファイルに出力したものをそのまま申請書として利用することで工数を削減できています。

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以前はこの新規取引先の申請も紙で行っていました。その取引先に卸す商品の原価を1つひとつ調べて、手書きで書き写し、電卓で粗利益を計算していました。本当に手間のかかる作業でした。
カスタムアプリを使えば、「商品マスタ」からルックアップで原価の情報をすぐに引っ張って来れますし、粗利益も自動計算できてしまいます。手書き作業によるミスも減らせます。紙、手間、ミス、いろいろ削減できて大変便利ですね。

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「得意先台帳」の商品情報を入力する項目の構成

社内浸透

現場の手間がかからないアプリを作ることで
社内浸透が進んだ

――サイボウズ Officeの社内浸透で工夫されたことがあれば教えてください。

(管理部 副部長 高橋氏)
新しいアプリを使うときは、店長連絡会などの普段やっている会議に何度も参加して利用を促しました。
そして、極力現場の手間がかからないアプリづくりを心がけました。リレーション機能を使って入力工数を減らしたり、自動計算を入れて電卓不要にしたり、という具合です。使い始めた直後は前の方法が良いという人が多くいましたが、使ってみると便利さを感じてくれて、みんなの態度が変わっていきました。最近では「この仕事もアプリにならないか?」という声を聞くようになり、サイボウズ Officeの活用に前向きになっているのを感じます。

導入効果

デジタル化は業務効率を上げると同時に、
仕事を見える化し”一体感”を生む

――サイボウズ Officeの導入効果について教えてください。

(管理部 部長 矢島氏)
コミュニケーションが横断的に取れるようになりました。事務所、工場、店舗と働く場所が分かれていても、みんなの動きがリアルタイムにわかり、以前よりも部署を越えて有用なコミュニケーションが取れていると思います。
個人の手帳からサイボウズ Officeの「スケジュール」に、エクセルから「カスタムアプリ」に移行したことで、情報の共有と仕事の見える化が進み、みんなで仕事をしていく素地ができ"一体感"が生まれてきたと思います。

(管理部 副部長 高橋氏)
サイボウズ Officeでデジタル化を進めたことで、業務スピードが上がりました。
紙で申請書を作る手間もなくなり、回覧でハンコを押していく必要もなくなりました。また、過去の情報を知りたいとき、紙でパンパンの保管庫から必要な情報を探すのにひと苦労していましたが、今ではサイボウズ Officeで検索すればすぐに見つけられます。

さらに、部署を越えて業務が見えるようになり、お互いの仕事に対する理解が深まりました。
例えば、「滞留債権管理」というカスタムアプリで、以前は担当者が各自で管理していた債権情報を共有するようにしました。みんなが情報にアクセスできる状態をつくることで、「経理担当が困っていそうだな。」とか「あの人が担当の件、忘れていないか確認してみよう。」というふうに、チームで仕事を進める意識が自然と生まれていると思います。

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――最後に、デジタル活用における今後の展望をお聞かせください。

(管理部 副部長 高橋氏)
前職で利用していたkintoneも使っていきたいと思っています。
サイボウズ Officeは、非常に簡単に設定できて、すぐに使い始められるのが強みです。複雑な仕組みをシステム化したいという要望がなければ十分ですね。一方で、「カスタムアプリ」の活用が進み、やりたいことが増えてくると、ちょっともの足りなさを感じてくるんです。kintoneは、他のシステムとも連携でき、高度な仕組みを作ることができます。今後はkintoneも利用してさらに業務効率化を進めていきたいと思います。

――詳しいお話をありがとうございました。今後もサイボウズの製品をよろしくお願いします。

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