Case Study 社会保険労務士法人パーソネルワークス
"電話メモ"機能が連絡の漏れを防ぎ、
対応の迅速化を実現
- 業種
- 士業
- 利用規模
- 6人~50人
- よく使う機能
- スケジュール・電話メモ
- 掲載日
- 2012.08.23
今回は、労働保険・社会保険業務と労務管理に関するリーガルサービスを提供する、社会保険労務士法人パーソネルワークス様を訪問しました。
約10名という少数精鋭の法人ですが、職員全員が社会保険労務士の資格を持ち、各々が直接、顧客企業への定期訪問を行うことで、社会保険手続きの正確さとスピードにとことんこだわっているという社会保険労務士法人です。
同法人では今年2月にクラウド版グループウェア「サイボウズ Office」を導入いただきました。日々の業務において実際にどのように活用されているのか、社会保険労務士の加藤正紀様にお話を伺いました。
INDEX
事業概要
社会保険労務士法人である貴社では、
どのような業務を行っているのでしょうか?
――社会保険労務士法人である貴社では、どのような業務を行っているのでしょうか?
「お客様である企業と顧問契約を結び、労働保険・社会保険に関する書類作成、手続代行を行っています。具体的には、たとえば顧客企業において入社などが発生した際、健康保険証を発行してもらえるよう、必要な書類を作成したうえで各役所への書類提出を代行するといったことです。現在、約40法人・3万名の労働保険・社会保険業務を担当し、メインの顧客となっている被保険者数500名以上の大規模事業所に対しては、ほぼ週1回以上のペースで訪問を行っています。
つまり、人事に関わる事務処理のアウトソーシングを受託しているわけですが、当法人では給与計算業務は請け負っておらず、最適な人事BPOプロバイダを紹介するという形式をとっています。ただ、その分、労働保険・社会保険業務を処理する独自のノウハウや、多様なケースに対応した実績と経験には自信を持っており、それらをもとに、企業の人事部門を煩雑な手続業務やルーティン・ワークから開放し、戦略的な業務に専念していただけるような体制づくりを支援しています。」
――そうした業務ではITを活用する場面も多いのでしょうね。
「そうですね。ただ、税務申告などでは電子申告の利用もかなり進んでいるようですが、社会保険の手続きに関しては、電子申請の仕組みは整いつつあるものの、実務的な見地で不十分な点も多々あり、まだまだ紙の書類を役所に提出しなければいけないケースがほとんどと言えます。」
利用方法
外出の多い職員のスケジュール管理に
グループウェアを活用
――グループウェアはどのような部分に活用されているのでしょうか?
「一般的な社会保険労務士事務所では、デスクワークが大部分を占めているケースが多いと思いますが、 当法人では『定期訪問』にこだわっているため、むしろ、書類の受け渡しやご相談対応などお客様との直接的なやりとりが大きなウエイトを占めています。従いまして、ほとんどの職員は外出していることが多く、しかも、事務所には別のお客様や役所からの問い合わせの電話も頻繁に入ってきますから、誰がいまどこにいるのかが一目でわかるようにしておく必要があります。
さらに、外出先から自分のスケジュールを小まめに変更したり、ほかの人のスケジュールを容易に確認できるようにしておきたい。そうした目的を果たすために、グループウェアのスケジュール管理機能を主に利用しています。」
導入の経緯
情報共有を進めるため、
グループウェアを乗り換えた
――クラウド版「サイボウズ Office」は2012年2月に導入いただいたそうですが、それ以前はどのような環境だったのでしょう?
「実は10年近く前からASP型のグループウェアサービスを利用していました。現在のサイボウズと同様、グループウェアをサービスとして利用していたため、運用の手間やコストは最小限で済んでいましたし、PCや携帯電話で外出先からのアクセスも可能でしたから、前述のような要件は満たされていたと言えます。そういう意味では別に以前のシステムから変える必要はなかったのですが、今後はスケジュール以外にも業務にかかわる様々な情報共有を進めていきたいという強い思いがあって、移行を決断しました。」
――クラウド版「サイボウズ Office」の導入に踏み切った経緯をお教えいただけますでしょうか。
「もともとサイボウズのグループウェア自体は知っていたのですが、パッケージ版への移行にはあまり興味がないというか、私たちのような立場からすると、ASP型という利用形態から逆行してしまうイメージになってしまいます。ただ、昨年10月に『ITpro EXPO 2011』の展示会を見に行った際、サイボウズさんのブースで少し話を伺ったところ、まもなく本格的にクラウドサービスを開始するということでしたので、『それなら、いい機会かもしれない』と感じ、本格的に導入を検討していきました。」
――ほかにも比較検討の対象となるクラウド型グループウェアはあったかと思いますが、クラウド版「サイボウズ Office」の選定に至った理由はどのようなことでしょうか?
「ブースでお話を聞いた際に非常にわかりやすかったということは大きいですね。ああいった展示会では情報システムにかかわる来場者が多いせいか、私たちのようなITにあまり詳しくない者が伺っても、機能やシステムといった専門的な話題を展開されてしまいます。サイボウズさんのブースでは、そうした""ギャップ""を感じることがなく、どういう課題を解決できるのか、どのように便利なのかといった業務目線での会話ができましたから。また、その後のフォローも迅速で、すぐに実際の導入・移行作業に取り組めそうだと感じたことも大きいですね。」
――移行作業はどのくらいかかったのでしょうか?
「以前のグループウェアの利用度はあまり高くなかったため、移行作業も最小限で済んだのですが、スケジュールの履歴は継承したいと考えていました。ただ、その部分も以前のサービスから過去のデータをCSVで書き出して、クラウド版「サイボウズ Office」へ読み込むだけでよく、操作も簡単でしたので特に問題はありませんでした。
あとは念のため、2週間ほどの移行期間を設け、両方のサービスを同時に利用しつつ、操作に慣れたり、使い方を習得していくというかたちをとりましたが、戸惑うようなことはほぼなかったですね。」
導入効果
スケジュール以外のグループウェア機能の
利用も活発に
――導入後の効果などはいかがでしょうか?
「グループウェアの移行に対する職員の反応は「これまでできていたことが、できなくなったら困る」という程度でしたが、スケジュール管理は従来とほぼ同じ感覚で利用できていますし、さらにほかのグループウェア機能も活発に使うようになりました。
特に、電話メモ機能などは便利だという声があがっており、活発に使われていますね。これまでは付箋、メールなど、ばらばらの手段で行っていましたが、それが電話メモ機能に集約されることで見逃すことが少なくなり、しかも外出先からでも見られますから。
掲示板機能も従来どおり社内伝達、庶務・事務連絡などに使っていますが、クラウド版「サイボウズ Office」ではコメント機能も備わっているので、今後はこれらも有効に使っていきたいですね。それによって、何か新しい使い方が生まれるのではないか、情報のやりとりが活性化されるのではないかと期待を寄せています。」
今後の展望
ナレッジデータベースの構築に取り組みたい
――ほかに今後活用を広げたい機能などはありますでしょうか?
「将来的に、お客様からの問い合わせ対応のナレッジデータベースの構築には取り組みたいと考えています。別々の企業から同じような質問をいただく場合も多いため、グループウェア上で回答をある程度定型化して蓄積しておけば、どの職員が問い合わせを受けても、迅速に対応できるでしょう。
これは掲示板機能を活用することも考えられますし、あるいは、カスタムアプリ機能を使って構築していくのもよさそうですよね。現在はスタンダードコースを利用しているため、カスタムアプリ機能を使うためにはプレミアムコースへ変更する必要が生じますし、現時点では興味レベルですが、できることをしっかり確認して、それで業務の効率化が図れるようなら、検討してみる価値はあるかなと考えています。
ほかにも、われわれのように情報システム部が存在しない小規模な組織では、グループウェアの豊富な機能をフルに活用したいと思っても、実際に業務のどの部分で使えばいいのかがなかなかわからないという悩みが多々あります。そのため、サイボウズさんにも今後も、様々な情報やサービスの提供によるサポートを期待しています。業務上の課題を共有するという点では、やはり同じような規模の企業の方とお話をさせていただく際にピンと感じる場合が多いですから、同規模あるいは同業種のユーザー会などもどんどん開催してほしいですね。」
貴重なご意見をありがとうございます。今後、ユーザー会も多くの業種・職種のお客様にご参加いただけるよう、テーマにバリエーションを持たせていきたいと思います。どうもありがとうございました。
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