Case Study 公益財団法人 国立京都国際会館
協力会社を含む社内の情報共有プラットフォームを構築。情報共有に使っていた数千枚もの紙の印刷から脱却。
- 業種
- サービス業
- 利用規模
- 51人~100人
- よく使う機能
- カスタムアプリ・ファイル管理・メッセージ
- 掲載日
- 2016.06.09
国立京都国際会館(ICCKyoto)は、日本で初めての国立会議場施設として1966年に開館以来、16,000件以上に及ぶ会議・イベントが開催され、日本の国際会議の歴史とコンベンションの基盤をつくってきました。
15万6,000㎡の広大な敷地に、本館、イベントホール、アネックスホール、日本庭園を有し、あらゆる催事に対応可能です。さらに、600本以上の光ファイバーによるデジタルネットワークシステムが館内及び隣接のホテルとの間で構築されているため、LIVE中継やデータ配信が容易にでき、7000名を超える大型会議も円滑にご開催いただけます。また、政府機関・国際機関のみならず、企業様にも幅広くご利用いただいております。
2016年には開館50周年をむかえ、これからも京都から世界へ、情報発信基地として、日本のコンベンションをリードし続けます。
INDEX
導入背景
協力会社との情報共有に使っていた
紙の手配表からの脱却。
――グループウェアを導入するきっかけは?
グループウェア導入のきっかけは、協力会社に手配をかけるために大量に発生していた紙による手配書での連絡を無くすためでした。
国立京都国際会館には 70 を越える会議室があり、毎日、様々なお客様にご利用をいただいています。お客様との打合せ後、関係するスタッフ、例えば受付スタッフや映像スタッフ、音響スタッフなどに依頼内容を手配する必要があります。その際、お客様とのやり取りが全て記載された「打合せ表」を使って依頼内容を手配しています。
サイボウズOffice導入前はイベントに依っては50ページ程ある発注表を 40 部以上印刷する必要がありました。それを社内用、当館内に事務所がある協力会社さんに配り歩くわけです。協力会社には外部の委託業者もいるのですが、そういったところには印刷した「打合せ表」をスキャンしてメールに添付し、共有していました。
しかし、催事毎に、ものによっては数千枚もの紙の印刷をすること、情報共有の迅速性、情報のアーカイブという点で問題を抱えていました。そこで、この問題を解決するために、情報を一元管理できるものはないかと「グループウェア」の導入を検討しました。
――グループウェアの中でも「サイボウズ Office」を選ばれたきっかけは?
今回「サイボウズ Office」の導入を主導したのは、情報システム部といった部署ではなく、営業推進部という、グループウェアを実際に使う部門でした。ハード面のシステムまわりは当館では通常「施設部」と呼ばれる部署が行うのですが、今回導入したのがクラウドサービスで、サーバーを準備する必要がなく、普段ネットワークやサーバー等に縁が無い我々でも簡単に導入する事ができました。
また、「サイボウズ Office」の一番の決め手は、パソコンなどに使い慣れていない人でもスムーズに使えるわかりやすいインターフェイスでした。導入するにあたり、100ページ程のマニュアルを作成した事もスムーズに導入できたきっかけだとは思いますが、大体 2、3 ヶ月程度で社内の殆どの人が問題なく使いこなせるようになっていました。
柔軟性が高く、当館の業務に合わせてカスタマイズし、使いやすいようにアレンジできる事も選定のきっかけでした。
――グループウェア導入のきっかけとなった「打合せ表」の共有は現在どのように行なっていますか?
PDF化した「打合せ表」を、カスタムアプリを使って共有しています。別の基幹システムに入っている催事情報を、定期的にカスタムアプリにCSVを使って流しこんでいます。リレーション機能を使うことで、担当者はそれぞれの催事に割り振られている番号を入力すれば、簡単に催事情報を呼び出すことが出来ます。
スタッフは全員、このアプリを使って自分に関係する依頼内容を確認しています。アプリに新しい発注書の登録や更新が発生すると、自動的に関係者に通知が飛びます。過去の手配の確認も、アーカイブを辿れるので容易になりました。
利用方法
カスタムアプリ、メッセージ、掲示板、
ファイル管理の利用
――カスタムアプリは打合せ表管理の他にどのようなアプリを使っていますか?
発注書の管理以外には、「入金管理」アプリというものを使っています。このアプリでは、カスタムアプリのステータス管理機能を利用して、入金状況を管理しています。入金されていないものは「未完了タスク」として、スケジュール画面にも表示されるので入金漏れを確認し、防ぐ事ができています。
また、「入金管理」アプリとは別に「入金通知」アプリを作り、入金されたという事を関係者に通知しています。
――カスタムアプリ以外はどの機能を利用していますか?
社員間での業務連絡は全て「メッセージ」機能を利用しています。イベントは土日祝日など関係なくあるため、出勤連絡や業務の引き継ぎ連絡など社内の人に連絡するものは「メッセージ」を全員利用しています。社外の人への連絡は「メール」、社内の人への連絡は「メッセージ」と使い分けています。メッセージを利用する前は、朝出勤するとメールが30~40通ほど届いており、仕分けるだけで時間がかかっていました。今は社内連絡と社外連絡が分かれていますので、朝のメール対応の時間がとても短縮されました。
「改修工事のお知らせ」「会議資料」「社内研修会のお知らせ」等、テーマ別の情報配信には「掲示板」を利用しています。
社内規則や就業規則、業務マニュアルなど、比較的更新頻度の低いものは「ファイル管理」を利用し、管理・共有しています。ファイル管理だと更新履歴が残るので、最新のものが確認できたり、うっかり消去や移動したりする危険がありません。
その他にもスケジュール、ワークフロー、タイムカードの機能を利用していまして、利用できる機能は全て使っています。少しずつではありますが殆どの機能を使うまでに活用が進みました。
導入効果
情報を見やすいように一元管理
――「サイボウズ Office」を導入した効果は何ですか?
グループウェアを導入するきっかけとなった、発注書の管理では、毎回大量の紙を印刷していたものがなくなり、印刷の手間と資源の削減につながりました。一つの発注書だけで、多いもので40ページから50ページあるものを40部印刷していましたので、それが要らなくなっただけでもペーパーレス化できていると思います。また、入金管理をカスタムアプリで行う事によって、確認漏れや対応漏れを防ぐ事もできました。
さらに、「サイボウズ Office」でスケジュールを管理する事によって、全員の予定が把握できるようになり、人の調整がしやすくなりました。 今まではホワイトボードで予定を書いていたので、外出している人の予定が変更になっても変更内容が反映されませんでした。結果、全員の予定が空いていると思って打合せを入れても、実際は何人か社内にいなかった、という事がよくあったのです。 そのため、細々した電話やメールでの確認が多くあり、そうした業務連絡に一日の多くの時間を取られていました。しかし、「サイボウズ Office」のスケジュール機能を導入した今は、確認作業をせずとも全員そろって打合わせができるよう改善されました。
顔を合わせた打合せでまとめて話し合う事ができるようになり、電話やメールでの細々した確認が減りました。
Tips
社内への浸透方法
――グループウェアの利用を社内に浸透させるために行った事は?
・既存のシステムを断つ
・「サイボウズ Office」に情報を集約する
という2つのことを徹底して行いました。勤怠管理は紙のタイムカードを使用していましたが、「サイボウズOffice」の「タイムカード」機能を利用して、勤怠管理を行うようにしました。さらに、勤怠の原本をスケジュール上の情報とすることにより、休日出勤や振替休日の取得もスケジュールに入力しないと取得できなくしました。さらに、社内の連絡はすべてメッセージや掲示板を利用しているため、徐々に社内の情報が「サイボウズ Office」に溜まるようになり、何か社内の情報を確認したいと思った時に自然とアクセスするようになりました。
出張申請や休暇申請、費用申請など、申請まわりもサイボウズ Officeの「ワークフロー」からでないと受け付けないようにしましたが、システム的にも大変使い易かったので、3ヶ月程度でみんな難なく使いこなせるようになっていました。
このように既存のやり方を絶ち、情報を集約する事で、まずは「見る」ようにさせた事が社内浸透のポイントだったと思います。
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