サイボウズ Office

サイボウズ Office

Case Study 株式会社Fine T&H

言った言わない問題を
サイボウズ Officeで解決!
離職率が下がり
新規事業の売上は2年連続で倍増

株式会社Fine T&H

業種
サービス業
利用規模
6人~50人
よく使う機能
スケジュール・メッセージ・ワークフロー・掲示板
掲載日
2023.02.27

株式会社Fine T&Hは、ウェディングムービーをはじめとする映像制作会社だ。大阪本社を中心に東京・姫路にも支店を持つ。取締役 営業部長の小西真之氏が入社した当初、申請書類は紙で提出、会議は週に1回といういわゆる「アナログな職場」だった。小西氏は業務スピードを上げたいと考え、さまざまなツールを比較検討した末、2017年にサイボウズ Officeを導入。同社ではじめてのITツールとしてサイボウズ Officeを選定した理由と、導入後の変化について伺った。

Point

  • サイボウズ Officeを選んだ決め手は
    「すぐに使い始められる型がある」から

  • 日報活用と情報共有で業務スピードUP!
    残業削減や離職率の減少にもつながった

  • 新商品のアイデアが次々と生まれ
    短納期の案件にも対応可能に

導入背景

言った言わないの揉め事や、業務スピードが遅すぎる問題を解決したかった

――株式会社Fine T&Hの事業内容について教えてください。

もともとウェディング映像制作の売上が100%の会社でした。少子化の流れもあり近年は少しずつ学校や企業様の映像制作にも携わるようになりました。コロナ禍でさらに結婚式が減り、今ではイベントのオンライン配信やプロモーション映像の需要が高くなっています。(小西氏)

――サイボウズ Officeを導入されたのは小西様だそうですね。導入前はどのような課題があったのでしょうか?

私は保険会社での勤務を経て、後継ぎとして2017年に入社しました。入社当時はかなりアナログな職場で口頭と紙で仕事を進めていました。最初に課題を感じたのは稟議が紙ベースだったこと。決裁スピードが遅く、書類の確認のために出社しなければなりませんでした。打合せなどで外出することが多いので本当に面倒でした。

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取締役 営業部長の小西真之氏

次に「言った言わない」の揉め事が多かったこと。定休日はなく、社員ごとに休みが違うので、みんなが会えるのは週1回金曜日の会議だけ。土日に結婚式を控えているので金曜日は忙しい。だから連絡事項を伝えるだけで終わってしまうことが多く、業務の困りごとを相談したり、新しいアイデアについて議論したりする時間がありませんでした。その上、議事録があったりなかったり…。あったとしてもみんなが見られる状態で共有されていませんでした。そのため、業務について部署ごとにどう役割分担するのか、ルールを変更した際にその内容や理由など、会議で決まったことや経緯を確認する術がなかったのです。揉め事が起こっても仕方ない状況でした。

そのせいか、当時は離職率が20〜30%と高く、どんどん人が辞めていました。なんとかしたいと考え、情報を共有できるITツールを導入し、時間や場所に関係なくコミュニケーションできるようにして、意思決定を迅速にしようと考えたのです。(小西氏)

検討過程

「すぐに使い始められる型がある」ことがサイボウズ Officeの決め手だった

――情報共有ツールとしてサイボウズ Officeを選んだ理由についてお聞かせください。

導入候補として、kintone・サイボウズ Office・LINE WORKSの3つを比較検討しました。

サイボウズ 青野社長の著書「チームのことだけ、考えた。」で離職率が下がったという話を読んで、私も社員一人ひとりが自分に合った働き方ができるようにしたいと思ったこと。前職で同じサイボウズ製品であるGaroonを使っていて使いやすい印象があったこと。これらの理由からサイボウズ製品で中小企業でも使いやすいと言われるkintoneとサイボウズ Officeを検討することにしました。kintoneは自由度が高く、いろんなことができる分、自分たちで構築する必要があり、はじめてITツールを導入する当社には難易度が高く感じました。一方、サイボウズ Officeは「すぐに使い始められる型」がありました。口頭や紙のメモでやりとりしていた当社にはサイボウズ Officeの方が向いていると思ったのです。

LINE WORKSも試用して比較検討しました。スマートフォンで使いやすい一方、プライベートで使うLINEと似ているが故に、休日にもつい対応してしまいそうな印象を受けました。離職の理由を調べた際に「休みの日に連絡が来るのがいやだ」という意見を見かけ、その点には課題意識を持っていました。そのほか、ワークフローの機能が無かったことなどもネックでした。

サイボウズ Officeには、ワークフローの機能があり、2要素認証の設定や利用可能な端末を設定できるなど、セキュリティー面で安心感がありました。見た目も業務ツールらしく、オン・オフのメリハリをつけられます。これらの点を検討した結果、サイボウズ Officeの導入を決めました。(小西氏)

利用方法1

日報をワークフローで運用。困りごとやアイデアにはメッセージを立てて即対応

――導入後、どのように課題を解決していかれたのでしょうか?

社員のちょっとした困りごとやモヤモヤをすぐキャッチできるようにしたいと考え、着手したのが日報です。以前はExcelに入力して、メールに添付して送るという運用でした。しかし一つひとつメールを開いて添付ファイルを開くのは面倒で、すべての日報に目を通せていませんでした。そこで「ワークフロー」で日報のフォームを作成しました。営業用・それ以外の社員用の2つのフォームがあり、営業数字の報告・新商品のアイデア・困りごとの相談などを書き込めるようにしています。日報の申請経路は社長と私の2人。「ワークフロー」にすることで、すべての日報に目を通し、すべてコメントを返せるようになりました。(小西氏)

――日報で日々の業務のことがわかるようになったのですね。アイデアや相談に対して、どう対応しているのですか?

良いアイデアが出ると幹部会議にかけて検討します。相談に対しては関係者を宛先にした「メッセージ」のスレッドを立ち上げて、すぐに話し合うようにしています。以前、社員とゆっくり話す機会は年に1回の面談しかありませんでした。不満や悩みを抱えていてもそれに気づくことができず、退職してしまうこともありました。今では日報で見たらすぐに話し合って改善するようにしています。(小西氏)

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「ワークフロー」を活用した日報で提出されたアイデア

利用方法2

役割分担やマニュアルを掲示板で共有。言った言わない問題が解消しノウハウ共有も

――「言った言わない問題」にはどのように取り組まれているのですか?

会議の議事録は、幹部会議もふくめてすべて「掲示板」で公開するようにしました。例えばルールを決めた時は、内容だけでなく決まった経緯も記入し、なぜそのルールが必要なのかを全員が理解できるように努めています。また役割分担も「掲示板」にまとめています。分担が明確になったので「どっちの仕事なのか」といった揉め事が少なくなりました。業務の質問や相談がある場合には誰に聞けば良いかがひと目でわかるので、コミュニケーションしやすくなりました。
撮影機材の不調を登録する掲示もあります。各機材の状況がタイムリーに分かりますし、トラブルにどう対処したかを投稿することで、ノウハウとして残せるようになりました。(小西氏)

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左:カテゴリ分けされた「掲示板」
右:役割分担を明記することで仕事がスムーズに運ぶ

――内容によってカテゴリごとに分類されていてわかりやすいですね!個別の案件の進行管理はどうされているのですか?

案件ごとに「メッセージ」を立てて、やり取りしています。お客様からメールで受け取った指示も「メッセージ」に貼り付けて対応しています。この案件スレッドのことを当社では「進行中カルテ」と呼んでいます。(小西氏)

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案件進行は「メッセージ」で行う。案件ごとにカルテを立ち上げ、業務内容についてやりとりする。

――「進行中」「完了」など進行状況ごとにフォルダが分類されていて探しやすそうですね。タスク管理はどのようにされているのですか?

繰り返し発生するタスク(発注・委託先への連絡・納品書発行など)については「スケジュール」で管理しています。例えば、予定のタイトルを「進行表を印刷してメールを送る」とし、予定の中のファイルにマニュアルを添付して、「繰り返し予定」として登録します。タスクが完了すると、予定メニューを「完了」にすれば関係者にもひと目で共有できます。予定の中にマニュアルがまとまっているため引き継ぎの手間がなく、便利です。(小西氏)

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「繰り返し予定」を利用してタスクを管理している

――メールは、サイボウズ Officeのメールとメールワイズ※を併用しているそうですね。どのように使い分けているのですか。

拠点やチームがそれぞれ使いやすい方を利用しています。東京と姫路はメールワイズ派が多く、本社はサイボウズ Office派が多いです。メールワイズは営業メンバーが好んで利用しています。担当者の振り分けや各メールの処理状況がわかる点が便利ですね。サイボウズ Officeの「メール」は制作チームに使いやすいと人気です。社員全員に付与している個人アカウントとは別に結婚式場ごとの窓口としてのアカウントを作り、その会場のお客様に関するやり取りを行っています。(小西氏)

※メールワイズ:複数人でメールを共有して履歴を一元管理できるメールソフト
https://mailwise.cybozu.co.jp/

社内浸透

導入当初は抵抗も…便利さが分かると自然と利用の幅が広がった

――はじめてのITツール導入で社内浸透のためにどんな工夫をされたのか教えてください。

休暇申請を「ワークフロー」に置き換えることからスタートしました。最初は抵抗もありましたが、紙の申請よりすぐに承認されて便利だと分かり、浸透が進みました。今では各部署が工夫して「ワークフロー」を利用しています。(小西氏)

――実際に使われている社員様のお話も聞かせてください。髙津様、事務部門ではどのように利用していますか?

事務の担当は3人いるのですが、休みが違うので全員が揃うことはありません。以前は休みの前に申し送りのメモを大量に書いていました。机がメモだらけになっていましたし、依頼が完了したか分からないこともありました。サイボウズ Officeになってからは、「メッセージ」で連絡しています。処理が完了すると依頼のコメントに「いいね」をするというルールです。おかげで「あの仕事は終わったかな?」と心配する必要がなくなりました。(髙津氏)

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髙津氏

――制作ご担当の稲葉様、制作部門ではサイボウズ Officeをどのように利用していますか。

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稲葉氏

映像制作ではどんな映像をつくるのか、イメージを共有することが大切です。口頭で伝えるのは難しいので、以前は参考資料を印刷して会議の時に配っていました。会議ではじめて資料を見て、そこから話し合っているととても時間がかかります。サイボウズ Officeでは、「メッセージ」をサンプルボードのように使っていて、アイデアを思いついたらすぐにコメントを書き込んだり、参考資料を添付したりしています。会議前にみんなのアイデアを共有できるようになり、仕事が早くなりました。

また取引先から「前回と同じような感じで」というオーダーをよくいただきます。以前は過去の資料を探すのに時間がかかっていましたが、サイボウズ Officeでは検索ですぐに見つかるので便利です。一人が新しい使い方を見つけると、みんなも真似する形で利用の幅がどんどん広がっています。(稲葉氏)

導入効果

離職率が下がり業務スピードUP!新規事業の売上が2年連続で倍増

――サイボウズ Officeの導入効果について教えてください。

導入前に課題を感じていた業務スピードが格段に上がり、それが巡って売上UPにつながりました。会議前に、サイボウズ Office上でアイデア出しをしておけるので、会議の議論が活発になり、新商品が続々と生まれています。また、制作の進行についてサイボウズ Office上でタイムリーに相談できるので、ウェディング以外に短納期の新規案件にも対応できるようになりました。場所を問わず他の拠点や在宅メンバーと協力して制作を進められるようになったので、メンバーの余力を有効活用できていると思います。

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3年以上出せていなかった新商品を1年に1〜3商品も発売し、企業・学校・葬儀などの販売チャネルを増やすことができました。これら新規事業の売上は2019年から2年連続で倍増し、2021年には売上全体の15%を占めるまでになりました。

新商品の例
・プロジェクションマッピング映像の制作
・入学式や卒業式のライブ配信
・法人葬のライブ配信で海外支社からオンライン献花
・学校や企業向けのプロモーション映像

業務スピードが上がったことで残業時間が月平均10時間まで激減しました。働き方の変化と日報を通じたコミュニケーションの積み重ねもあり、20〜30%もあった離職率が、2021年には5%まで減らすことができました。(小西氏)

――最後に今後の展望をお聞かせください。

サイボウズ Officeでもっと業務効率化を進めたいですね。特にやりたいのは社員のタスクの見える化。複数拠点の中で手の空いているところを把握して、仕事をうまく分担していきたいです。またタスクを自動でリマインドする機能もほしいです。(小西氏)

――カスタムアプリのサンプルアプリ「共有タスク管理」がお役に立つかもしれません。ぜひお試しください。この度はどうもありがとうございました。


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