Case Study 有限会社 竹隆庵岡埜
老舗和菓子店の新たな挑戦を支える
グループウェア
- 業種
- サービス業
- 利用規模
- ~5人
- よく使う機能
- アドレス帳・スケジュール・ファイル管理
- 掲載日
- 2016.08.09
竹隆庵岡埜は、台東区の根岸に本店を構え、和菓子の製造、販売を行っている。創業は昭和34年。「和菓子は人の一生との結びつきが強いのよ」と大女将が言うように、人生の節目や四季折々の行事とともに、地元の人に長く愛されてきた。名物のこごめ大福は、お昼ごろには売り切れてしまうこともあるほど の人気商品で、各界の著名人にもファンが多い。最近は、直営の店舗11店のほか、百貨店や駅ビルにも出店し、店舗を増やしている。
そんな竹隆庵岡埜では、スケジュールを中心とした社内の情報共有に「サイボウズ Office」が使われている。常務取締役 吉原 一行氏、第二営業部 部長の吉原 由実氏にお話をうかがった。
導入前の課題
販売会のスケジュール調整が課題に
竹隆庵岡埜ではこれまで、売上のほとんどが自社店舗、デパート・駅ビルなど、店舗での和菓子の販売だったのだが、昨年2015年から新たに販路を増やし、職域販売会を行っている。職域販売会とは、福利厚生の一貫として、大企業の従業員向けに行う社内販売のことだ。同社が食堂や売店のスペースを借りて販売会を行う大手総合電機メーカーは、首都圏だけでも数万人規模の従業員を有する大企業。お昼休み1時間半で、800個もの大福が売れることもあるという。売れ行きが好調で販売会の回数が増え、現在は首都圏に十数ヶ所ある拠点を回って、1ヶ月に5~6回、販売会を行っている。
この販売会は、先方から依頼があって、不定期に開催されている。依頼どおりの日程で開催できるかは、出張販売を行うメンバーのスケジュールが抑えられるか次第なのだが、普段は各店を巡回したり、店頭に立っていたりするメンバーがいるため調整に時間が掛かっていた。このスケジュール調整の課題を解決するため、グループウェアを探していた。
選定理由
使いやすさが導入の決め手
吉原一行氏は、グループウェアの導入の際にも、様々なサービスを比較検討したという。その際、選定のポイントとして上げたのが以下の三点だった。
1.日本製のサービスであること
2.利用ユーザー数が多いこと
3.リリースしてからの歴史が長いこと
和菓子業界では、IT活用があまり進んでおらず、竹隆庵岡埜でも店舗間や店舗と本社との連絡はFAXや電話が中心。また、和菓子は、日本の季節の行事に関連したものが多く、年を重ねた店員のほうがお客様からの信頼を得やすいこともあって、従業員の平均年齢が高いのだという。
「現在は経営層だけでの導入ですが、将来の展開を見据え、パソコンを使い慣れていない社員でも無理なく使えるサービスであることが重要でした。そのため、海外製のサービスよりは、日本製のサービスのほうが良いと判断しました。その上で、他の日本製のグループウェアとも操作感を比較しましたが、サイボウズのグループウェアのほうが使いやすかったです。実はサイボウズのことは20年ほど前の創業当時の頃から知っていました。歴史が長く、利用ユーザーも多いので、安心して導入できました。」(吉原一行氏)
利用方法と導入効果
仕事の早さで信頼を得る
◯スケジュール
竹隆庵岡埜で最も導入効果のあったアプリケーションが、スケジュールだ。仕事の予定や、プライベートの予定があって他の仕事を入れられない時間帯は、各ユーザーが「サイボウズ Office」のスケジュールにあらかじめ予定を登録している。予定の登録がない時間帯は、その都度本人に確認を取らなくても、他の人が新たな予定を登録できるルールにしている。これによって、職域販売会の予定調整の課題を解決することができた。
「仕事の早さは信用につながると考えています。問い合わせにはできる限り早く回答したいので、他の参加者に連絡の取れない状況でもすぐに先方に返事ができるようになって良かったです。日程変更の依頼の際なども、代替の日程をすぐに提示できるので、チャンスロスがありません。」(吉原一行氏)
◯ファイル管理
スケジュールの次に活用度が高いのが、ファイル管理だ。複数のメンバーに関係する書類を登録し、紙で保管していたときよりも検索性が高まっている。
「職域販売会の販売品目と数量のファイルをファイル管理に登録しています。販売会には、毎回20アイテムほどのお菓子を持って行くのですが、販売会が近くなると、前回の数量を確認して、用意するお菓子のラインナップの参考にしています。」(吉原由実氏)
その他にも、重要な請求書や見積り書もファイル管理に登録している。卒業式の記念品などの特別注文は、毎年継続して注文を受けることが多いため、受注時には前年の見積りを確認するのだが、「サイボウズ Office」のファイル管理に登録するようになってからは、すぐに目的のファイルが見つかるようになった。
◯アドレス帳
「サイボウズ Office」のアドレス帳は、和菓子の材料や包材などの納入業者や販売先の連絡先を登録し、共有のアドレス帳として利用している。
「サイボウズ Office」の導入前は、納入業者一覧の紙を事務所に張っていたが、事務所の外から確認することができなかった。また、納入業者一覧にない取引先は、名刺を探したり、外出中の社員になんとかして連絡をつけたりして対処していた。「サイボウズ Office」の導入後は、担当者が不在のときにトラブルや急ぎの用件が発生しても、すぐに取引先に連絡できるようになった。
今後の展望
ユーザー同士の情報交換で活用の幅を広げる
竹隆庵岡埜では、今後はより多くのユーザーへの展開と、カスタムアプリの活用を予定している。
「各店の売上日報や発注書、特別注文の発注書にカスタムアプリを活用する構想があります。サイボウズはワークショップのような場があるのがいいですね。先日も参加しましたが、ユーザー同士で『サイボウズ Office』の活用情報を交換できるのが良いです。他社の取り組みを知れるので、これからも参加したいです。」(吉原一行氏)
グループウェアを活用したこれからの挑戦が楽しみだ。
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