Case Study 株式会社佐浦
仕事の質も案件対応数もアップ!
老舗酒造のはじめてのグループウェア導入
- 業種
- 製造業
- 利用規模
- 6人~50人
- よく使う機能
- スケジュール・メッセージ・電話メモ
- 掲載日
- 2022.09.16
宮城県塩釜市に本社蔵を置く株式会社佐浦は銘酒「浦霞」の醸造元で、創業は1724年。陸奥国一ノ宮である鹽竈神社の御神酒酒屋をつとめるほか、全国新酒鑑評会や南部杜氏自醸清酒鑑評会などで数多くの受賞歴を持つ。地元のお米や素材を使用するなど、地域に根ざした酒造りを300年近くものあいだ続けており、日本酒の製造・販売を通じて多くの人々に豊かさ・安らぎ・潤いを提供している。 そんな同社にも時の波が押し寄せる。一つの商品がたくさん売れる時代から、消費者の嗜好が多様化し、求められるニーズに応えて商品アイテムが増加、商品開発から出荷までの期間も短縮されスピードが求められるようになった。今回、企画部の部長 冨谷氏、主任 笠原氏、齋藤氏にうかがったのは、変化する商流を乗りこなすための、歴史ある酒蔵の挑戦の物語だった。
-
システム部門がなくても管理できることが導入の決め手
-
情報が見えることによるコミュニケーションの円滑化
-
案件対応力が上がり、スピード重視で柔軟に対応できるようになった
INDEX
導入背景
システム部門なし・兼務体制でも管理できることが決め手
――サイボウズ Office導入前の課題を教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
売上の構成が、昔と今とでは変わってきたことが背景にあります。以前は1つの商品がたくさん売れれば良かったのですが、今は細分化され、顧客の声に合わせた商品の開発・販売や、短納期の製造案件が加速度的に増えました。結果として、商品アイテムも多くなりました。
これに伴って、今まで以上に部署間での綿密な連携が求められるようになりました。特に企画部は業務上、連携先が多く、案件を進めるために色々な部署とやりとりをします。不便なことに、このやりとりは企画部がある本社蔵内にとどまらず、車移動で50分はかかる離れた場所にある矢本蔵(東松島市)や同じ塩釜市内にある配送センターとも行う必要が出てくることもあります。
例えばパッケージデザインの仕事では製造部や営業部との連携が大切です。しかし、同じ敷地内でも製造部の事務所は離れているほか、営業部のメンバーは外出が多く所在が分かりにくい。さらに企画部メンバー4人でホームページ・通販サイト・Instagram・Facebook・YouTubeなどの運営や、パッケージデザイン・広報・イベント運営を行っています。それぞれが担当として業務をこなしているので、お互いにスケジュールが合わないことも多い。そんな状況下で、スピードが求められる多数の企画をメールと電話だけで調整し、デザインひとつの意見をまとめるのも非常に苦労しました。
――システム導入を意識したきっかけを教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
世の中で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が使われはじめたことがきっかけでした。当時、「うちはDXの手前、業務をデジタル化するツールを導入するところからだね」と企画部で話し合ったものです。「自分たちが何に困っているのか」、「それを解決する方法は何か」を考える中で、業務上、社内連携が多い企画部が抱えている課題を解決することが全社の課題解決につながることに気づき、それに合うツールを探しました。
――色々なツールの中でサイボウズ Officeに決めた理由を教えてください。
(企画部 齋藤氏)
検討段階では、サイボウズ Officeのほかにも色々なツールを試しました。しかし、予定共有やコミュニケーションなど単一の機能しかないという理由や、できることは多いが高機能すぎて、システム部門を持たない自社では管理できないなどの理由で見送りました。
(企画部 部長 冨谷氏)
サイボウズ Officeには、スケジュール・施設予約・メッセージなど自社に必要な機能がはじめから集約されていました。また、システム管理の経験や専門知識のない我々企画部が継続的に管理できそうだった点もぴったりでした。30日間の無料お試し期間で使用感を確かめ、企画部を中心に利用をスタートしました。
利用方法1
「スケジュール」&「施設予約」で予定を見える化
――「スケジュール」の使い方とその効果を教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
「スケジュール」では、予定メニューを工夫し、誰が・どこで・何をしているのか分かりやすくしました。予定メニューには「社内会議」「WEB会議」「出張」「有休」など、細かく登録しています。また、通常の勤務場所以外に出向くときにどこにいるかが伝わるように、「在宅勤務」「本社蔵」「矢本蔵」など場所も加えました。
以前は、同僚の予定を把握しにくかったので日程調整に手間がかかっていましたが、社員の動きが分かるようになり、日程調整のストレスが無くなりました。
(企画部 主任 笠原氏)
私は在宅勤務をすることもありますが、「スケジュール」を見れば誰がどこにいるのか把握できるので、自宅にいながら事務所と同じように業務を進められるようになりました。
――「施設予約」の使い方とその効果を教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
会議室の予約など一般的な使い方に加え、情報共有という意味で、取材・見学・工事などの利用予定も登録しています。
来客の予定があれば、予定のタイトルにお客様のお名前・人数を登録し、関係各所に情報を共有しています。
(企画部 主任 笠原氏)
以前は、会議室の予約状況を確認するために、離れた建屋にいる社員は事務所に電話したり、ホワイトボードがある事務所まで見に来る必要があり、毎回とても不便で、事務所社員もそれに対応するために時間が取られていました。
サイボウズ Officeを使うようになってからは、会議室の予約状況がひと目で分かるようになりました。使いたい場所が既に予約されていたとしても、来客対応なのか、社内の打ち合わせなのかすぐに分かるので、社内での利用の際は変更依頼をするなど、スムーズにコミュニケーションができるようになりました。導入する前は不便でも「そんなものかな」と思っていましたが、便利になった今ではもうサイボウズ Officeがない頃には戻れないなと思います。
取材予定については、以前はメールで共有していました。しかし、メールは見逃すこともありますし、見ていたとしても、直接担当していない社員は取材当日には忘れてしまうこともあります。実際に取材担当の方がいらっしゃってから取材があることに気づくことも少なくありませんでした。取材の内容によっては立入禁止の場所もあるので、どう情報共有したらいいか、悩んでいました。サイボウズ Officeの「スケジュール」で予定共有するようになってからは、社員の目にとまりやすくなり、スムーズに共有できるようになったので助かっています。
また、来客時のお茶だしなどちょっとした対応でも、前もって場所や人数などが把握できるようになったので準備がスムーズになりました。業務内容が多様になることで社外の方との打ち合わせが多くなり、イベント・取材の頻度も増えているので、業務効率化につながっていると思います。
利用方法2
機能を活用して社内コミュニケーションをスムーズに
――「電話メモ」の使い方とその効果を教えてください。
(企画部 主任 笠原氏)
以前は事務所で電話を受けると、メモを書いて同じ本社蔵の離れた建屋で作業をしている製造部や研究開発室に歩いて届けていました。居なかったら置いていくのですが、本当に見てくれたのか分からないので内勤の社員は不安でした。それだけでなく、伝言メモを離れた建屋に歩いて届けることへの手間も感じていました。「電話メモ」は、相手が確認すると[確認済]と表示されるので状況が分かって安心しますし、雨や雪の日に違う建屋まで歩いてメモを届ける必要もなくなって助かっています。
――「ファイル管理」の使い方とその効果を教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
パッケージデザインの校正紙や会議資料などを保管しています。パッケージデザインの校正紙は、これまで各事業所や製造現場に社内メール便で送っていましたが、今は「ファイル管理」に校正ファイルを保存し、必要なタイミングに各部署で印刷してもらっています。「ファイル管理」は、バージョン管理ができることも利点だと感じています。商品の新しいデザインを保存するときも履歴が残せるので、以前のデザインとの比較ができて便利ですし、過去のデータを探す手間もなくなりました。
――「メッセージ」の使い方とその効果を教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
各企画を進める上でのコミュニケーションに活用しています。メールだと、やりとりの内容がどんどん下の方に流れてしまいますが、「メッセージ」はテーマごとにスレッドが立ちます。該当の企画の会話がまとまった状態でずっと残るので便利です。
(企画部 主任 笠原氏)
メールは、どうしても冒頭に「お疲れさまです」と書くなどの作法を意識してしまいますが、サイボウズ Officeの「メッセージ」なら気軽に書き込めます。また、閲覧状況が確認できますし、わざわざ返事をするほどではないコメントや、確認したという意思表示に「いいね!」を使えるのが嬉しいです。
社内浸透
使う機能も利用部署もスモールスタートで
――サイボウズ Officeの社内展開について教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
はじめから一気に展開しようとせず、使う機能も利用部署もスモールスタートで、徐々に拡大していきました。
意識したのは、まず自分たちが困っていることを解決できる機能から利用をはじめること。 弊社の場合だと、予定共有やコミュニケーションに課題感があったので、「スケジュール」「施設予約」を中心に、「電話メモ」「メッセージ」などを含めて使いはじめました。
また、利用部署を拡大するときは、まず各部署の所属長のほか、担当者にも一人使ってもらうようにして「サイボウズ Officeについて部署の誰かは知っている」という状況を作りました。実際に部署で展開する際には、使い方の説明会を行うなど、できるだけ抵抗感を減らす工夫をしました。
今後も急ぎすぎず弊社に合ったスピードで浸透させ、いずれは各部署がそれぞれの業務の効率化につながる機能を積極的に使ってくれたら、と思っています。
導入効果
仕事の質も、対応できる案件数もアップした
――サイボウズ Officeの導入効果について教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
サイボウズ Officeでコミュニケーションが円滑になり、業務進行スピードが上がったことは間違いありません。多くの案件を短期間で同時に進めていく必要がある今、サイボウズ Officeのおかげで、より効率的に対応できるようになりましたし、仕事の質も上がりました。最近は、入ってきた案件で処理できないものは確実に減り、業務の進捗もよく分かります。スピード重視の時代に、柔軟に対応できるようになったと思います。
(企画部 主任 笠原氏)
社内の情報が見える化されたことで、電話や来客の受付対応などの業務時間を短縮できました。また、私の仕事は原案を作ってほかのメンバーの意見を聞きながら取りまとめていくような、共同で進めるものが多いです。そのためのミーティングの日程調整や企画部内のコミュニケーションが、サイボウズ Officeでスムーズにできるようになり、仕事がとても早く進むようになりました。その分、急ぎの案件にタイムリーに対応できるなど、より多くの案件に対応できるようになりました。
例えば、先日弊社がスポンサーをしているバスケットボールチームがB1リーグに昇格したので、関連商品に「B1昇格おめでとうシール」を貼る企画を実施しました。この案件は、昇格のニュースを受けてすぐにミーティングを開いて2日後には実現できました。以前では考えられないスピードで対応できたと感じています。
今後の展望
売上増にサイボウズ Officeを活かしたい
――今後の展望について教えてください。
(企画部 部長 冨谷氏)
導入から1年が経とうとしていますが、サイボウズ Officeは「コミュニケーションを円滑にする解」だと感じています。先ほどスポンサーチームのB1昇格のニュースを受けてから企画を素早く実行できたという話をしましたが、このようなスピード感のあるコミュニケーションをどんどん行うことができれば、会社全体でもっとたくさんの業務を進めることができるようになるでしょう。それが最終的には売上増につながっていくと思います。
そして冒頭にお話しした通り、私たち企画部は業務上、色々な部署との連携が欠かせません。だからこそ、私たちのチームのコミュニケーションを円滑にしていくことが全社的にプラスの効果をもたらし、良き方向に進むと信じています。そのためにもサイボウズ Officeをさらに活用していきたいです。
この企業でよく使う
機能はこちら!