Case Study 一般社団法人 日本福祉支援協会
低コストで業務改革。利用者支援の質も向上~障がい福祉施設の運営にグループウェアを活用~
- 業種
- 医療福祉業
- 利用規模
- 6人~50人
- よく使う機能
- カスタムアプリ・スケジュール・掲示板
- 掲載日
- 2017.05.22
一般社団法人 日本福祉支援協会では、仙台市から指定を受け、精神障がいのある方を主な対象とし、生活支援や自立支援を行う障がい福祉サービスを提供している。現在は、13のグループホームと、自立訓練施設を1つ運営している。 ITを活用した業務改革に積極的に取り組む、代表理事の神田大助氏にお話を聞いた。
INDEX
導入前の課題
本部と拠点の情報共有が課題に
日本福祉支援協会では、2010年10月の設立以来、ホワイトボードや紙、電話による情報共有を行ってきた。しかし、施設や従業員が増え、会社の規模が拡大するにつれ、アナログな情報共有が課題になった。例えば、施設の修理を本部経由で業者に依頼する際、施設側に実際の工事日の連絡がないまま、当日を迎えてしまうといったトラブルが増えて来たのだ。そこで、グループウェアの導入が検討された。
導入の経緯
パソコンが苦手な現場のスタッフも簡単に使えた
グループウェアの選定時は、使いやすさが決め手になった。従業員の多くは、現場に出ている時間が長く、導入前はパソコンを使う機会がほとんどなかったためだ。
「『サイボウズ Office』は難しい設定がないところを評価しています。物足りなさはありますが、必要最低限の機能がそろっています。私は前職でNotesを使っていたので、導入時はNotesと比較しました。Notesのほうができることは多いですが、その分管理が大変です。専任のシステム管理部門がないと運用は難しいと判断しました。また、グループウェアを導入するなら運用コストがかからないクラウドサービスが良いと思っていました。」
パソコンに不慣れな職員が多かったのにも関わらず、グループウェアの利用が定着した日本福祉支援協会。成功のポイントは、「じっくり時間をかけて社内展開を進めたこと」だ。導入当初は役員と本部だけで「サイボウズ Office」を利用し、徐々に利用ユーザーを増やした。さらに、パソコンに苦手意識のある職員は、始めにスマートフォンから「サイボウズ Office」にアクセスする習慣を作り、グループウェアの利用に慣れたところで、パソコンからも利用するようにした。このような取り組みが功を奏し、元々パソコンが苦手だった現場のスタッフも、今では積極的にグループウェアを活用した情報発信を行っている。
利用方法
利用者支援や施設運営、職員間の
コミュニケーションに毎日利用
日本福祉支援協会では、「サイボウズ Office」を利用者支援や施設運営、職員間の情報共有など、多岐に渡り利用している。職員が出勤するとまず「サイボウズ Office」にログインして、最新情報をチェックする。重要度の高い情報は、「毎日見てね」のアプリにまとめられ、画面上部のアプリケーションアイコンにわかりやすく表示されている。
利用されている主なアプリケーションを、紹介する。
職員間のコミュニケーション
利用者支援
施設の運営
導入効果
追加コストを掛けずに業務改革が進められる
日本福祉支援協会では、「サイボウズ Office」を活用して、数々の業務を効率化させている。
例えば、会議時間の短縮。スケジュールのコメント欄を使って、事前に議題を整理することで、会議時間が短くなった。また、「申し送り」のアプリを出勤前後に必ず確認するようにして、毎日行っていた申し送りの会議をなくすことができた。また、ペーパーレスによる効果も出ている。以前は、どんな業務にも紙の書類を使っていたが、紙の書類は読みづらさや検索性に欠けることが課題で、せっかく蓄積された情報を活用しきれていなかった。「サイボウズ Office」を利用するようになってからは、そのような課題が解決しただけではなく、外出先からも社内の情報にアクセスできるため、外出の多い役員や管理職の確認のスピードが上がった。
「毎日100件近い報告書をチェックするので、紙の確認は大変でした。日本福祉支援協会では、『サイボウズ Office』の『カスタムアプリ』が基幹システムの代わりになっています。自社の業務に合わせてカスタマイズができるので、障がい福祉の専用パッケージシステムよりも使いやすいものが作れます。また、プレミアムコースを契約すると1ユーザー月額800円(※)で、いくつでもカスタムアプリを作れます。どれだけ業務改革を進めても追加費用がかからないと言うのは嬉しいです。『サイボウズ Office』を使った、情報共有が浸透してからは、スタッフ間の連携がより密になりました。利用者様の支援にあたるときに、情報が共有できているとより良いサービスを提供できます。」
※取材当時の価格情報です。最新の価格については、こちらにてご確認ください。
今後の展望
業界全体の情報共有を円滑にしたい
グループウェアによる情報共有で、業務効率を上げることに成功した日本福祉支援協会。今後は、仙台市内の他の事業所との連携にもグループウェアを活用する構想がある。
現状、グループホームの空き情報などを事業所間で共有する仕組みがなく、自立支援施設の利用者がグループホームに移る際、グループホームのリストに一件ずつ電話を掛けて空き情報を確認している。あらかじめ空き情報が公開されていれば、そのような苦労がなくなるばかりか、受け入れ先の施設にとってもメリットが大きい。神田氏は、このような事業所間連携の情報共有基盤としても、「サイボウズ Office」が活用できるのではないかと考えている。
「IT活用を進めて、障がい福祉業界を変えたい」と語る、神田氏の挑戦は続く。
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