Case Study 株式会社いえらぶパートナーズ
創業から8年で
累計保証契約数50万件を突破。
サービス開発、販促支援、さらには社員育成
にも 「蓄積されたデータが価値になる」
- 業種
- 金融保険業
- 利用規模
- 101人~300人
- よく使う機能
- スケジュール・ワークフロー・掲示板
- 掲載日
- 2025.06.12
賃貸保証事業や住生活関連総合アウトソーシング事業を行う、いえらぶパートナーズ。創業からわずか8年で、累計保証契約数50万件を突破するほどの急成長を見せる同社は、お客様の真のニーズに応える幅広いサービス展開を強みとしている。このスタイルを実現するために、重要な役割を果たしているのがサイボウズ Officeだ。代表取締役の田代望氏、マーケティング・デザイン担当の熊谷李奈氏に、具体的な活用方法を伺った。
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「自分に関係のない仕事はない」と思ってもらう
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「営業日報」を全社員に公開して、
市場ニーズを素早く把握しヒットサービスを創出
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営業・企画・開発が部門の垣根を超えて、
より良いサービス開発・支援ができるように
INDEX
導入背景
全員に
「自分に関係のない仕事はない」
と思ってもらうため
――まずは事業内容を教えてください。
(代表取締役 田代望氏)
賃貸保証事業を中心に、さまざまなサービスを展開しています。賃貸保証事業とは、個人に変わって当社が連帯保証人の役割を引き受けることで、入居希望者が賃貸住宅を借りやすくするための事業です。従来は、賃貸物件を借りるために連帯保証人を立てることが一般的でしたが、高齢化や核家族化が進み、連帯保証人を見つけることが難しい方もいらっしゃる中で、家賃保証会社を利用するケースが増えているのです。
最近では、こうした賃貸保証事業に加えて、外国人入居者様向けの通訳アプリやシニア入居者様向けの見守りサービス、24時間駆けつけサービスなど、賃貸物件に関する各種サービスも提供しています。
――物件を借りるにあたって、重要な役割を担っているサービスなのですね。これからの日本において、ますます重要になってきそうです。

賃貸保証事業を中心にさまざまなサービスを展開する、いえらぶパートナーズ。お客様の真のニーズに応える幅広いサービス展開を強みとしている
――サイボウズ Officeの導入を決めたのは田代様だそうですね。どのような背景があったのでしょうか。
(田代氏)
導入したのは、創業から約半年後のことです。社員が10名未満の頃は、無料チャットツールでメンバー同士のやりとりをすべて行っていました。しかし、次第に社員が増えてくると限界を感じ始めたのです。
――無料チャットツールに限界を感じられたのですね。具体的にはどのようなことが起こったのですか?
(田代氏)
他の社員への業務依頼や決裁が必要なものなど、さまざまなやりとりを無料のチャットツールで行っていたのですが、依頼してから処理に時間のかかるものはトーク履歴が埋もれてしまい、「やった・やってない」の問題が出るように。そこで、社員のスケジュールや日報、各種申請をきちんと管理できる仕組みがあればと考えたのです。
また、何より私たちは、社員全員がONE TEAMになることを合言葉にしており、一人ひとりに「自分に関係のない仕事はない」と思ってもらいたい。それを実現するには、社内の情報共有を徹底することが重要です。
営業部は他の部署の業務を知らなければお客様に適切な提案はできないし、逆も然りです。そして、ミスが起きても社内ですぐに情報共有すれば、被害は最小に抑えられます。誰でもミスはするものであり、それはむしろチャレンジの裏返しです。ミスを恐れたら何もしない社員ばかりになってしまう。だからこそ、起きた際に素早く対応することが大切なのです。
その意味で、一人ひとりが何をしているか、どんなことに課題を抱えているか、全社員がいつでも誰の情報でも見られる状況を作りたかったですし、サイボウズ Officeはそうした役割を担う情報共有ツールになっていますね。
――ONE TEAMを実現するために、情報共有の仕組みが必要だったということですね。とはいえ、さまざまなツールがある中で、なぜサイボウズ Officeを選んだのですか。

(田代氏)
大きな決め手は、とにかく使いやすそうだったことですね。たとえば新入社員に使い方を説明する時も、基本的な画面の見方だけ教えておけば、あとはいろいろと操作するうちに、どう扱えばいいかわかるインターフェースになっています。時間をかけてレクチャーする必要がないのはいいですし、実際に「使い方がわからない」という社員はいませんね。
(マーケティング・デザイン担当 熊谷李奈氏)
さまざまな機能がすべてサイボウズ Officeに集約されているのもいいですよね。日報やスケジュール、決裁などに関するツールがそれぞれ別で存在していると、各ツールをその都度立ち上げなければいけません。「サイボウズ Officeさえ見ればいい」という環境は、現場にとっても非常に有難いです。
(田代氏)
クラウドなので大掛かりな準備もなく始めやすかったですし、1ヶ月の利用から契約できるので、気軽に導入できました。そういう面でもリスクは少なかったといえます。
利用方法1
日報のやりとりから
会社の代表的サービスが生まれた
――どのようにサイボウズ Officeを活用しているのでしょうか。
(田代氏)
社員全員がアカウントを持って日々利用しています。うちでは、基本的にすべて情報をオープンにして、どの社員も見られるようにしていますね。もちろん、個人情報やプライバシーに関わる情報は別ですが、できる限り社員全員が同じ情報を見られる環境にしています。
代表的なものは日報です。当社では「掲示板」を使って、営業や債権管理の担当者が日々の業務日報を書いており、全員が内容を閲覧できる形にしています。私は毎日この日報をチェックし、コメントを入れて返すことが多いですね。
(熊谷氏)
私もそうなのですが、そのコメントラリーを他の社員が見て「今の会社の方針はこうなんだな」「社長はこういうことを考えているんだな」と汲み取るケースもあります。

実際の「掲示板」の画面。いえらぶパートナーズでは、本機能を用いて、通達、日報と議事録を管理している
(田代氏)
上長も、日報によって営業社員の訪問履歴やお客様との交渉状況を把握していますし、他の社員も同僚の日報を見て、今多くのお客様がどんな困りごとを抱えているのか、学ぶことができます。日々の営業活動で聞かれたお客様の声は、より良いサービスにしていくためのヒントが詰まっていますからね。
――さまざまな社員の日報を見ることで、次のサービスが生まれる可能性もあると。実際にそういった事例はあるのでしょうか?
(田代氏)
たくさんあります。代表的なものでいうと、「シニア向け総合見守りサービス」や「外国人入居者様向けサービス」などです。
「シニア向け総合見守りサービス」は、ある社員の日報で、私たちのお客様となる賃貸物件の管理会社様やオーナー様の声として「単身のシニアの入居申込が増えている。ただし、リスクもあってお断りしているケースが多い」と書かれたことがきっかけでした。こういった中で、当社では、シニアの単身ご入居者様をサポートする見守りサービスや保険など、シニアの入居に紐づくサービスを開発していったのです。

「掲示板」で運用されている日報の書き込み。現場の詳しい情報共有が、シニア向け総合見守りサービスの開発に一役買ったという
(田代氏)
「外国人入居者様向けサービス」も、現場の声から改善を続けているサービスです。営業社員がオーナー様を訪問する中で、競合他社となる他の賃貸保証会社は「外国人の保証を引き受けてくれない」といった声がよく聞かれました。そこで、外国人の入居者様を引き受ける際のオーナー様の困りごとを洗い出し、それらに対応するサービスを拡充していきました。
オーナー様と入居者様が双方に安心してご利用いただけるようにサービスを拡充していった結果、いまでは外国語対応専門の入居者サポートチームを設立して、多言語サポート、文化的な差異を配慮したコミュニケーションのお手伝い、さらには入居にあたっての法的手続きのサポートまで一気通貫で支援できるようになりました。

社員の日報に、田代氏がコメントする様子。毎日すべての営業日報に目を通している
利用方法2
議事録が公開されているからこそ実現できる、
スピーディーな販促支援
――日々の徹底した情報共有が急成長の支えになっているのですね。現場目線では、他にどういった情報がオープンにされていることに効果を感じていますか?
(熊谷氏)
私は、日報以外でいうと、会議の議事録ですね。こちらも「掲示板」を使い、営業チームの会議や幹部会議など、あらゆる議事録を残して、誰でも見られる状態になっています。

「掲示板」で運用している会議の議事録管理。全社員が閲覧できるようになっている
(熊谷氏)
前職では、基本的に会議参加者にしか議事録は共有されなかったのですが、今はそういうことがありません。他部署の動きが分かりますし、経営会議の議事録を見れば、現場サイドが経営課題を把握できます。
私の業務はマーケティングやデザインですが、あるサービスのWebページを作る時に、そのサービスに関する営業日報や会議の議事録を見ていけば、それだけでもページ制作に必要な情報が十分に集められます。Webの広告を作る際も、どういうワードが刺さるのか、営業日報からヒントを得ることが多いですね。お客様とのやりとりが事細かに書かれているので、どのようなサービスを欲しているのか、どういう言葉に反応するのかを探ることができ、スピーディーな販促支援に活かされていると感じています。
利用方法3
ワークフローを使い、決裁はわずか「半日」で完了
――その他には、どのような機能を使っていますか。
(田代氏)
「スケジュール」や「ワークフロー」は頻繁に使っています。
特に利用頻度が高いのは「スケジュール」ですね。以前は誰がどこで何の仕事をしているのか把握するのが難しかったので、とても便利になりました。「会議」や「外出」といった予定メニューも豊富なので、各社員のアポイントや予定が一目でわかるのも助かっています。いまでは、会議室などの予約管理も「スケジュール」で行っていますね。

営業部の「スケジュール」画面。主要な外出・会議の他、「重要」「要確認」「要連絡」など、独自の予定メニューを作成することで細かくタスクを管理している
(田代氏)
「ワークフロー」は、さまざまな業務の申請・決裁に活用しています。何かを購入する際の稟議や、システムの更新依頼、休暇申請など、利用シーンは幅広く、毎日相当な数の申請が出ていますよ。紙の書類を回してハンコを押していた導入前と比べて、相当スムーズになりました。
(熊谷氏)
「ワークフロー」によって素早く決裁ができるのは、本当に便利です。
前職では、決裁やスケジュール管理などでそれぞれ違うツールを使っていました。そのため、承認者がツールを立ち上げないと申請が回ってきていることに気が付かず、結果的に後回しになることが多かったのです。一方、サイボウズ Officeはさまざまな機能が1つにまとまっているので、全員が常にこの画面を開きながら仕事をしています。通知にもすぐ気づきますし、新たにツールを立ち上げる手間もないので、スピーディーに決裁が進む印象です。前職では決裁に3日ほどかかるケースもありましたが、今はおおむね半日で完了します。

実際の「ワークフロー」の申請画面。システム更新依頼の稟議を回している。コメント欄で補足事項や差し戻し理由をやり取りできる
社内浸透
みんなが情報を探しやすい環境を
つくるために工夫した「トップページ」
――導入から現在に至るまでの間、サイボウズ Officeを社内に定着させるために行ったことはありますか。
(田代氏)
特にないですね。導入もスムーズでしたし、困ったこともありませんでした。
ただ、みんなが情報を探しやすい環境づくりは意識していて、「トップページ」にはこだわりました。ここでは、社内で共有したい情報や必要になる情報にすぐ辿り着けるよう、リンクを貼っています。全社に発信する情報や、サービスの動画、各種マニュアル、社内規定にワンクリックでアクセスできるようにしています。

サイボウズ Officeでは管理者が「トップページ」をカスタマイズできるようになっている。WebページのURLや利用システムのURLなど、よくアクセスするページも表示できる
導入効果
社内のタテ・ヨコ・ナナメの情報が見られ、
全員でつながった
――サイボウズ Officeの導入効果をどう感じていますか。
(田代氏)
このツールのおかげでONE TEAMが実現できていますし、だからこそここまで成長できたと思っています。自分のチームに関する情報だけでなく、他部署の情報、さらには経営に関する情報が見られ、全員がつながっています。費用も高いと思いませんし、それ以上の価値がありますね。
特に実感するのは、情報共有のスピードが上がったことです。ミスの発見や対応が迅速にできますし、今までなら週1回の営業会議で解決していた問題が、会議を待たずにコメントのやり取りだけで素早く進められるケースも増えました。

社員のノウハウや知識を共有する基盤としても大きいですね。サイボウズ Officeにすべての情報が蓄積されているので、新しく入った営業社員には「日報を見て勉強しよう」と言っています。
これからもお客様により良いサービスをご提供するための土台として、このツールが当社を支えてくれると期待しています。
――貴重なお話をありがとうございました。これからもサイボウズ Officeをよろしくお願いします。
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